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京都大学霊長類研究所屋久島フィールドワーク講座 > 第6回・2004年の活動−スタッフ 最終更新日:2004年12月20日

第6回・2004年の活動

スタッフより


屋久島フィールドワーク講座の開催にあたって


上屋久町長 矢 野 勝 已
 屋久島フィールドワーク講座は、本町が屋久島全体を一つの博物館として捉え、自然資源と関わる人間活動の価値と役割について調査研究を行い、その成果を環境学習はもとより、町政に役立てていく「屋久島オープンフィールド博物館構想」に基づき実施されているところです。
 今年で6回目となる屋久島フィールドワーク講座は、8月16日から23日の日程で開催され、また、京都大学21世紀COEプログラムとの共同主催となったことで、さらに質の高い、名実共に屋久島の環境学習のメインの事業となりました。
 本町においては、屋久島の自然環境の価値を損なうことなく生活の総合的な活動の範囲を拡大し、引き上げていくことを基本にした「森・水・人のふれあいを基調とした森林文化の創造」を基本理念に、観光業をはじめとした産業振興と環境保全が両立し、人と自然が共生する地域づくりを住民参加のもと取り組んでいます。
 しかし、屋久島と本町を取り巻く状況は、山岳部の利用増加に伴う自然への悪影響にあわせ、地域も経済の低迷から生活水準の向上重視となり、個々に自然への配慮の必要性を認識しながら、現在社会に即した自然との関わり方が不明確であるために、結果的にごみの不法投棄や都合のよい一方的な利用が生じていると考えます。
 この問題への対応には、屋久島を訪れる人を含め島で生活をする人間が屋久島の自然の価値や地域に引き継がれた文化を踏まえ、どのように接し行動べきか共通認識を深め、地域振興と環境保護が両立する効果的な方策を検討する環境学習が必要であると考えます。
このために、学術的な評価や情報、データの蓄積と活用方法の検討等を地道に継続することが必要です。
 今後も研究者をはじめ関係の皆様のご支援ご協力を賜りながら推進して参りたいと思います。
 最後に本講座の実施にあたり企画準備の段階からご尽力を賜りました研究者の皆様をはじめ関係の皆様には、公私共々お忙しい中ご協力いただき厚くお礼を申し上げます。

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みなさまへのお礼とことづて


小島 佳奈
先生方へ
 いろいろと手際が悪くてご迷惑をおかけしてしまったと思います。やさしくしっかりフォローしてくださってありがとうございました。特に貴子先生には本当にお世話になりました。本当にありがとうございます。来年のボランティアの方は貴子先生がいらっしゃらない分大変だとは思いますが、がんばってほしいです。
 ボランティアとして参加して、先生方や木原さん、上勢頭さん、受講生の子達ともたくさん接することができ、いろいろお話できて忘れられない1週間になりました。
 このFW講座は、受講生に本当にいろいろなものを残すので、運営なさる先生方は大変だとは思いますが、ぜひこれからも続いていって欲しいと思います。

来年のボランティアの方へ
 ・ごみ出し、食器洗い、洗濯、など日常生活の細かいことの管理。自分がやるのではなく当番制(洗濯を除く)なので、しっかりできているか後ろから見ている感じ。
 ・お茶づくり。そんなに飲み物を買いに行ける機会はなく、基本的にお茶が頼りなので、すぐになくなってしまう。いつも多めに作っておくほうがいい。
 ・配達された食事の準備(朝・夜)を、当番の受講生と一緒に行う。残った食事はタッパーに詰めて冷蔵庫へ。次の食事でも出す。約24時間経ったら廃棄する。
 ・体調が悪い受講生のために薬を買う、なかなか馴染めない受講生の相談役(?)など。調子や、何か困っていることがないかなど積極的に聞いていく。
 ・先生方の経費の会計。レシートをいただいて、共同財布からその分をお渡しする。会計ノートに記入する。
基本的に、大変なのは最初の2、3日だったと思います。受講生の子は覚えが早く適応も早かったです。ただ、生活の細かいこと(先生方に聞くまでもないような)は最後まで聞かれたので、自分で考えて勝手に決めてしまったことも多かったです。

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「校長先生」を担当して


杉浦秀樹

 今年は、私が、なぜか「校長先生」をしていました。参加者のみなさんも「何でコイツが?」と不信に思われたことと思います。第1回から昨年の第5回まではずっと湯本先生が校長先生を努めてこられました。湯本先生の場合は、実質的にもこの講座を引っ張っている校長先生でした。私の場合は、「校長先生は各部局の持ち回りにしましょう」ということで、たまたま順番にあたった「にわか校長先生」でした。実際、講座期間中もこの「にわか校長先生」は、行き届かないことがたびたびあり、そのたびに湯本さんや木原さんにカバーしてもらっていたことは、多くの講座参加者によって目撃されていることころです。
 さて実際「校長先生」になってやったことは「なんとか現状維持する」ということでした。昨年、初めて講師として参加させてもらったのですが、講座の完成度の高さに感心しました。様々な制約の中で、きわめて内容の濃い、充実した実習になっていると思いました。やはり回数を重ねる中で、これまで運営に携わって来られた方が改善を重ね、最適化されてきたのでしょう。下手に変更するとかえって悪くなりそうに思えました。
 そんな中で、少し変えたというか、影響を与えたかもしれないことがあったとすると、それはコースの設定でした。昨年の講座で「オープンフィールド博物館構想というのは、構想のままで、なかなか具体化しない」という声が聞かれました(屋久島フィールドワーク講座というのはオープンフィールド博物館構想の一環という位置づけになっています)。今回、「オープンフィールド博物館構想を具体化するようなコース設定なり、活動ができないだろうか」と、向こう見ずにも言いだしてしまいました。
 講座の行われる半年以上前の2004年1月に、木原さんや手塚さんにも屋久島から来ていただき、京都で関係者が集まりました。オープンフィールド博物館構想の具体化が話題になり、さらに木原さんから「総合自然公園の活用を考えてもらえないだろうか」という提案もありました。これらを受けて、「人と自然班」と「博物館班」の内容が決まったわけです。その場で引き受けていただいた、安渓さんご夫妻と湯本さんの決断力と勇気には、頭の下がる思いです。また、実際に講座の課題として行うと、屋久島の問題点を指摘し提案をしていくという、非常に難しいものになり、講師や受講生の方々のプレッシャーも大きなものであったと思います(人と自然班の報告書にこのあたりの経緯が書かれています)。
 これまでのフィールドワーク講座は、アカデミックな内容のものがほとんどであり、屋久島の社会や生活に大きく踏み込むようなものではありませんでした。今回のように、「社会性の強い」性格のコースを入れたのが良かったのかどうか、自分でもまだ十分に評価できていません。ただ、こういったコースがあったことで、講座の参加者全員が、現在の屋久島の社会や生活、環境や経済といった問題にも目を向けることができたのは確かです。毎晩、各班がその日の活動を報告し、質疑応答をしたのですが、「人と自然班」と「博物館班」の発表の時には、特に議論が白熱しました。こういった議論に参加できたことは、他の受講生や講師にとっても有意義なことだったと思います。
 1月の会議の中でもう一つ出てきたのは、講座を受講し終えた「卒業生」にも、屋久島に関わりを持ち続けてもらえないだろうかということでした。卒業生に来てもらって、手伝ってもらおうというアイディアもこの会議で出ました。というわけで、卒業生のメーリングリストを作り、ボランティアを募集し、小島さんに来ていただくことができました。
 この報告書を完成させたら、「校長先生」の仕事はそろそろ終わりです。あらためて、私のやっていたのは形だけの「校長先生」であったことが分かります。これまでの方が苦労して完成させてきたプログラムを踏襲し、多くの方からいただいたアイディアの一部を実行したに過ぎません。実際、実務作業のほとんどは上屋久町環境政策課の木原さんにやっていただきました。なんとか乗り切れたのは、講師の皆さん、上屋久町環境政策課の皆さん、ボランティアで来ていただいた小島さん、熱意あふれる受講生の皆さん、そして屋久島という場所のおかげです。
 お粗末さまでした。


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京都大学霊長類研究所屋久島フィールドワーク講座 > 第6回・2004年の活動−スタッフ

このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 杉浦秀樹