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(2) 大学院

平成9年度大学院学生

霊長類学専攻

氏 名 学年 指導教官  研究テーマ

嶋田 誠 D5 庄武孝義

岡本暁子 D3 杉山幸丸

栗田博之 D3 杉山幸丸

Gurja Belay D3 庄武孝義

山根 到 D3 三上章允

呉田陽一 D2 小嶋I三

佐藤 明 D2 松沢哲郎

田代靖子 D2 加納隆至

田仲祐介 D2 三上章允

宮本俊彦 D1 茂原信生

伊藤浩介 D1 小嶋I三

泉 明宏 D1 小嶋I三

大平耕司 D1 林 基治

竹元博幸 D1 杉山幸丸

松原 幹 D1 杉山幸丸

水谷俊明 D1 松沢哲郎

加藤まどか M2 三上章允

早川祥子 M2 杉山幸丸

東 由香子 M2 平井啓久

平田 聡 M2 松沢哲郎

船越美穂 M2 大澤秀行

Dyah Perwitasari-Farajallah  M2 川本 芳

落合牧子 M1 小嶋I三

下岡ゆき子 M1 加納隆至

土田順子 M1 小嶋I三

藤田志歩 M1 杉山幸丸

〈研究概要〉

嶋田 誠:グリベットモンキーの集団遺伝学的研究

 グリベットモンキーの10地域集団の集団内及び集団間変異をタンパク質およびミトコンドリアDNAの多型により解析し、繁殖集団の構造と群れの分布域変動の歴史を考察した。

岡本暁子:ムーアモンキーの社会交渉

 インドネシア・スラウェシ島に生息するムーアモンキーを対象に、行動の至近要因や機能に関する検討をおこなった。

栗田博之:ニホンザルにおける初期発達と初期死亡について

高崎山のニホンザルを対象として0歳仔の体重を縦断的に測定した。またニホンザルの6つの個体群のデータを用いて初期死亡の性差についての既存の仮説を検証した。

Gurja Belay:Population Genetic Study of Theropithecus gerada on the Southern part of Ethiopia.

I performed field survey and blood sampling from 23/9/95-26/3/96. Blood samples were collected from 3-4 populations and brought to Primate Research Institute for analysis. 48 individual were screened using SGE, PAGE, IEF electrophoresis techniques for 36 blood protein loci.

山根 到:短期記憶に基づく運動に関する運動前野の働き

 記憶の保持と運動の遂行を時間的に分離した課題をしているサルの運動前野から記憶の保持や運動に関するニューロン活動を記録した。運動前野は記憶の保持と運動の実行の両方に関与していることを明らかにした。

呉田陽一:霊長類の音声知覚

 新世界ザルにおける音声処理のメカニズムを行動学および神経科学的に解明する。

佐藤 明:霊長類における因果推論の研究

 主に視覚情報の維持的な変化を手がかりに霊長類が行う因果推論的な情報処理の過程を検討し、その機能を明らかにする。

田代靖子:アフリカ大型類人猿の採食生態

 コンゴ民主共和国ワンバ森林とウガンダ共和国カリンズ森林における類人猿の採食・環境利用のデータをもとに、チンパンジーとボノボの採食生態の比較研究をおこなった。

田仲祐介:視覚系における異種情報の統合処理過程

 視覚系において、側頭連合野の形態視の処理へ運動視の情報が、どのように関与しているかを調べるために、課題中のサル上側頭溝上部の神経細胞活動を記録した。単一の細胞で、この統合過程が成立しないことを示した。

宮本俊彦:ニホンザル下肢骨の加齢変化

 ニホンザルの下肢骨における加齢に伴う骨変形を明らかにし、その要因を考察した。

伊藤浩介: 霊長類の性格の生物学的研究

 昨年度の研究において開発したサルの性格査定法の妥当性と信頼性を確かめた。その後新潟大学脳研究所に特別研究学生として出向き、機能的MRIの勉強をした。

泉 明宏:周波数チャネル間の統合

 ヒトとニホンザルにおける無音区間の長さの弁別閾を測定し、周波数が異なる成分の体制化について考察した。

大平耕司:神経栄養因子受容体の免疫組織化学

 神経栄養因子受容体の一つであるtruncated-TrkBに対する抗体を用いた免疫組織化学法を確立、大脳新皮質での組織分布について調べた。

竹元博幸:ギニアボッソウの植物環境とチンパンジーの採食生態

 ギニア国ボッソウにおける野生チンパンジーの採食生態解明のため、チンパンジーの食物と採食量を直接観察と糞分析によって、また中核遊動域内の植生、季節別食物生産量を調査した。

松原 幹:霊長類の繁殖戦略と採食戦略の関連

 野生ヤクシマザルの性行動と雌雄の近接関係の変化による採食行動への時間的・空間的・社会的影響を調べ、交尾戦術の違いによる採食行動の変化を明らかにし、採食・交尾競合の関連性から群の構造・動態について考察した。

水谷俊明:音声コミュニケーションにおける声道共鳴の役割

霊長類が発声するときの声道形状を元に発声モデルを作成し、ヒトとサルのフォルマント利用を比較する。

加藤まどか:想起にもとづく刺激選択に関与する前頭連合野の活動

 遅延つき対連合課題遂行中のサルから、単一神経細胞活動を記録したところ、前頭連合野下膨隆部が、想起された視覚イメージの保持に関与すると同時に、想起にもとづく選択課程にも関わっていることを示唆した。

早川祥子:野生ニホンザルの交尾行動と繁殖戦略

 屋久島西部のヤクザル野生群を対象とした交尾行動を観察し解析した。また、既成のプライマーセットのヤクザルにおける多様性をしらべ、さらに新しいDNAサンプルとして「尿」の使用を実用化することにより野生群にて父子判定を行うことを可能にした。

東 由香子:コモンマーモセットにおける胎盤吻合キメラ現象の細胞生物学的解析

 マーモセット科のサルで見られる胎盤吻合起因性のキメラ現象を、染色体を指標として解析した。また、コモンマーモセット染色体の基本的特性を分子細胞遺伝学的手法を用いて解析した。

平田 聡:チンパンジーの社会的知性

  チンパンジーが他のチンパンジーのもつ「知識」について理解しているのかについて実験的に検証した。2ペアの実験結果より、チンパンジーは、他のチンパンジーが「知っている」あるいは「知らない」という心的状態をもつことについて理解していることが示唆された。

船越美穂:野生ニホンザルの保全生態学的研究

日本の山に存在する様々なタイプの植生におけるニホンザルの環境収容力を求め、動物と森林の保全計画を立てる。

D. P-Farajallah:Variation in Blood Proteins and Mitochondrial DNA within and between Local Populations of Longtail Macaques (Macaca fascicularis) on the Island of Java, Indonesia.

I examined 31 blood protein loci, and restriction fragment length profiles of a PCR product of mitochondrial DNA containing D-loop region using 6 kinds of restriction endonucleases (Alu?, Hae?, Hinf1, Mbo?, Msp? and Sau3A1) in order to quantify the level of genetic variation of long tail macaques (Macaca fascicularis). Samples were collected from nine social groups in five localities of West Java, Indonesia.

落合牧子:サル頭頂連合野における感覚情報と運動情報の統合機能の解明

 到達運動課題遂行中のサルの頭頂連合野からニューロン活動を記録・解析し、頭頂連合野で視覚情報と運動情報がどのように統合されるのかを明らかにする。

下岡ゆき子:クモザルの社会構造

 コロンビア・マカレナ地域で野生クモザルを対象に、その離合集散が何をきっかけに、どのように起きているのか考察する。

土田順子:老齢ザルにおける図形弁別学習

 図形弁別課題とその転移課題について、老齢ザルと若齢ザルの成績を比較検討した。その結果、老齢ザルでは両方の課題において成績の低下が見られることが明らかになった。

藤田志歩:ニホンザルの性行動

 金華山に棲息する野生ニホンザルを対象に、交尾期のオスメス間交渉における行動パターンの時間的変化を記録し、同時に生殖関連ホルモンの測定に用いる糞のサンプリングを行った。

〈研究業績〉

論文

−英文−

1) Shimada, MK. & Shotake, T.(1997) Genetic variation of blood proteins within and between local populations of grivet monkey (Cercopithecus aethiops aethiops) in central Ethiopia. Primates 38: 399-414.

2) Okamoto, K. (1997) Long-term research and conservation of Macaca maurus in the Karaenta Nature Reserve, South Sulawesi. Sulawesi Primate Newsletter 4 (2).

3) Sato, A., Kanazawa, S., & Fujita, K. (1997) Perception of object unity in a chimpanzee. Japanese Psychological Research 39:191-199.

4) Hirata, S., Myowa, M., & Matsuzawa, T. (1998) Use of leaves as cushions to sit on wet ground by wild chimpanzees. American Journal of Primatology 44: 215-220.

−和文−

1) 岡本暁子(1997)ムーアモンキーのラウドコール. モンキー 274: 12-15.

2) 岡本暁子(1997)ビデオを使ったフィールド調査法の利点と問題点. 霊長類研究13(3): 223-227.

3) 伊藤浩介 (1997) 霊長類の性格の査定. 霊長類研究13 (1): 53-64、

4) 杉浦秀樹、揚妻直樹、田中俊明、大谷達也、松原幹、小林直子(1997) 屋久島、西部林道における野生ニホンザルの餌付き方の調査. 霊長類研究13 (1): 41−51.

5) 平田聡・訳 (1997) 幸島のニホンザル自然群で新たに獲得されたプレカルチュア的行動. (Masao Kawai "Newly-acquired pre-cultural behavior of the natural troop of Japanese monkeys on Koshima Islet," Primates 6, 1965). 現代のエスプリ「行動の伝播と進化」.359: 35-70 (訳者解説 pp. 71-74).

学会発表等

−英文−

1) Shimada, MK. (1997) Population Genetics of wild Old World Monkeys: the case of the Grivet Monkey (Cercopithecus aethiops aethiops). The Tri-National meeting on molecular evolution (Related Conference of the International Conference on Molecular Biology and Evolution 1997). (June, 1997, Munich, Germany).

2) Kurita, H., Matsui, T.& Tokida, E.(1998) Sex differences in infant mortality of Japanese macaques. Inuyama Symposium 'Recent Trends in Primate Socioecology' (Jan. 1998, Inuyama, Japan). Abstracts p.26.

3) Kureta, Y. (1997) Vocal exchange of cotton-top tamarins in an isolated situation. 25th International Ethological Conference (Aug. 1997, Vienna, Austria). Abstract p.125.

4) Tanaka, Y., Koyama, T., and Mikami, A. (1997) Neurons in the temporal cortex change preferred direction by form. Neurosci. Res. Sup. 21: 1614.

5) Itoh, K. (1997) Development of theater-box test to assess sensation seeking in monkeys. International Society for the Study of Individual Differences (July 19-22, 1997, Aahus, Denmark).

6) Ohira, K., Shimizu, K. and Hayashi, M. (1997) Change of TrkB expression in the developing monkey central nervous system. The 27th Soc. for Neurosci. (Oct., 1997, New Orleans, USA). Abstracts 23: 58.

7) Hirata, S. (1998) Chimpanzee's understanding of others' mind. 文部省科学研究費補助金重点領域研究「心の発達」認知発達班コロキアム (Mar. 1998, Tokyo).

−和文−

1) 嶋田誠 (1997) グリベットモンキー (Cercopithecus aethiops aethiops) 野生群におけるミトコンドリアDNA変異. 第13回日本霊長類学会大会 (1997年7月、札幌). 霊長類研究13(3): 241.

2) 揚妻直樹・岡本暁子・小嶋I三 (1997)オーバーラップするチンパンジーのパントフットの意味. 第13回日本霊長類学会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13(3): 267.

3) 松村秀一・岡本暁子(1997)ムーアモンキーの個体間の空間的近接に影響する要因―どんな時に誰のそばにいるのか? 第13回日本霊長類学会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13(3): 234.

4) 岡本暁子・松村秀一(1997)ムーアモンキーのαオスはなぜラウドコールを出すのか. 日本動物行動学会第16回大会(1997年11月、京都). 発表要旨集 p.39.

5) 松村秀一・岡本暁子(1997)「仲直り行動」の進化モデル. 日本動物行動学会第16回大会(1997年11月、京都). 発表要旨集 p. 38.

6) 呉田陽一 (1997) ワタボウシパンシェの会話分析 (1997年4月、大津). 動物心理学研究 47(2): 201.

7) 泉明宏 (1997) ニホンザルとヒトにおける無音区間の長さの知覚. 第13回日本霊長類学会大会 (1997年7月, 札幌). 霊長類研究 13 (3): 285.

8) 泉明宏 (1997) ヒトとニホンザルにおける無音区間の長さの知覚. 日本音響学会聴覚研究会(1997年11月, 京都). 日本音響学会聴覚研究会資料 H-97-79.

9) 大平耕司、清水慶子、林基治 (1997) 発達期サル脳におけるTrkBの発現変化。第20回日本神経科学大会 (1997年7月、仙台). 大会抄録集 p.75.

10) 竹元博幸(1997) ボッソウのチンパンジーにおける採食行動の季節変化:第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3):266.

11) 松原幹 (1997) ニホンザルメスの活動時間配分におけるコンソート様式の影響. 第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 271.

12) 水谷俊明 (1997) テナガザルはどうしてあんなに大きな声が出せるのか? 日本動物行動学会第16回大会(1997年11月, 京都). 発表要旨集 p.40.

13) 加藤まどか,長谷川良平,三上章允 (1997) アカゲザルにおける記憶の符号化. 第13回日本霊長類学会大会 (1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 284.

14) 加藤まどか,長谷川良平,三上章允 (1998) 想起にもとづく刺激選択に関与するサル外側前頭連合野のニューロン活動. 日本生理学会 (1998年3月, 金沢).

15) 早川祥子(1997) ヤクシマザルの繁殖戦略と群外オス. 第13回日本霊長類学会大会((1997年7月、札幌). 霊長類研究13(3):229

16) 平田聡・ドラ=ビロ・松沢哲郎(1997) 食物をめぐる葛藤状態におけるチンパンジー達の行動. 日本動物心理学会第57回大会(1997年4月, 滋賀). 動物心理学研究47: 199.

17) 平田聡・明和政子・松沢哲郎(1997) 葉のざぶとん: 野生チンパンジーの新しい道具使用. 第13回日本霊長類学会大会(1997年7月, 札幌). 霊長類研究 13 (3): 270.

18) 平田聡・松沢哲郎 (1997) チンパンジーの宝探しゲーム. 日本動物行動学会第16回大会 (1997年11月, 京都). 発表要旨集 p.54.

19) 土田順子・川崎勝義・山海直・久保南海子・寺尾恵治・牧野順四郎・小山高正・吉川泰弘(1997)老齢カニクイザルの指迷路学習における行動解析. 第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13(3): 286.

21) 船越美穂 (1997) 北アルプス南部に生息するニホンザル5群の行動域と環境選択.第3回野生生物保護学会静岡大会 (1997年9月, 静岡).

22) 渡邊邦夫・船越美穂・三戸幸久・和田一雄 (1997) 新聞報道に見るニホンザル.第3回野生生物保護学会静岡大会 (1997年9月, 静岡).

学位取得者と論文題目

京都大学博士 (理学)

嶋田 誠 (課程):Population genetical and phylogeographical studies on wild populations of grivet monkey (Cercopithecus aethiops aethiops) in central Ethiopia.(エチオピア中央部におけるグリベットモンキー野生集団の集団遺伝学的および系統地理学的研究)

岡本暁子 (課程):Loud calls in wild moor macaques (Macaca maurus):Analyses on the movement of the emitter and group members before and after the call. (野生ムーアモンキーのラウドコール: ラウドコールの前後における発声者と群れメンバーの動きの解析)

Gurja Belay (課程): Population genetics of gelada baboons, Theropithecus gelada, in Ethiopia, inferred from nuclear and mitochondrial DNA. (核およびミトコンドリアDNAによるエチオピアのゲラダヒヒの集団遺伝学)  

京都大学修士

平田 聡 : チンパンジーにおける他個体のもつ知識の理解

加藤まどか : 視覚的イメージの想起に関わる前頭連合野の神経機構

船越美穂 : 冷温帯林における野生ニホンザルの農林業被害と自然環境要因

東 由香子 : コモンマーモセットにおける胎盤吻合キメラ現象の細胞遺伝学的解析  

早川祥子 : ヤクシマザル野生群の繁殖戦略と交尾パターン

Dyah Perwitasari-Farajallah : インドネシア ジャワ島のカニクイザル地域集団にみられる血液タンパクとミトコンドリアDNAの変異

大学院コロキアム

第1回:1997年6月25日(水)

 「行動と遺伝 −うまれかそだちか−

講演者と演題:

嶋田 誠(D5)「平和な社会:野良仕事での雑感とお座敷のレビュー」

伊藤浩介(D1) 「幸せは遺伝する」

毛利俊雄(形態進化)「量的遺伝学と文化人類学からみた遺伝と環境」

杉浦秀樹(認知学習)「霊長類の発声行動は可塑的か?」

田中伊知郎(生態機構)「社会の存在:ニホンザルにおける交渉相手による行動発現の拘束」

企画:泉 明宏、加藤まどか、東 由香子(以上TA)相見滿(カリキュラム委員)

内容:動物の行動は、遺伝的な基盤の上に成り立っている一方、環境条件に応じて変化しうる可塑性をあわせ持つ。では、「学習(そだち)」や「本能(うまれ)」という言葉で語られる意味は一体何なのだろうか。動物の行動が進化の産物であることをふまえながら、多角的に検討した。討論が広範囲に渡り行われた。(参加者:約50名)

(文責:相見 滿)

第2回:1997年12月17日(水)

 「新・霊長類学の現在-II」

講演者と演題:

「口頭発表者」

小川秀司(社会構造)「女子大生40人は、同時と交互の‘囚人ジレンマゲーム’と‘チキンゲーム’で協力したり、相手の行動や意思決定のプロセスを予測して操作していたか?」

佐藤 明(D2)「知覚的補完」

呉田陽一(D2)「哺乳動物の指向性聴覚」

田仲祐介(D2)「神経細胞が情報をコードするということ」

小山哲男(阪大・医)「痛みの多様性: 生理、心理、行動、社会」

「ポスター発表者」

座馬耕一郎(京大・理・人類進化)「衛生的機能からみた毛づくろい行動の部位選好性」

濱田 穣(形態進化)「ヒト以外の霊長類の思春期身体発育: 長さ次元にもスパートはある」

宮本俊彦(D1)「ニホンザルの性による下肢骨外形の違い」

Dyah Perwitasari-Farajallah(M2)「Genetic characterization within and between local populations of longtail macaque (Macaca fascicularis) on the island of Java, Indonesia」

杉山幸丸(生態機構)「ボッソウ・チンパンジーの道具使用の多様さ・複雑さ・レベルの高さ」

松村秀一(生態機構)「“仲直り行動”の進化モデル」

金沢 創(京大・文・心理)「チンパンジーのかけひき -ビデオによるエピソード研究-」

鈴木修司(思考言語)「チンパンジーのトークン使用」

水谷俊明(D1)「テナガザルの音声発達」

泉 明宏(D1)「ヒトとニホンザルにおける無音声区間の長さの知覚」

佐藤暢哉(広大・生物圏科学)「側頭葉腹内側部における物体および空間位置記憶機能の分布」

林 基治(器官調節)「マカクサル海馬におけるTrkB含有細胞の個体発達」

大塚麻里子(器官調節)「The ovarian interstitial cells of cyclic female hamsterssecrete inhibin and the luteinizing hormone (LH) surge stimulates its synthesis」

大平耕司(D1)「Change of TrkB expression in the developing monkey central nervous system」

景山 節(遺伝子情報)「ヒト,ニホンザル,タマリンの消化酵素ペプシノゲンの多様性と進化」

Yu Sung Sook(遺伝子情報)「Cerebral autoregulation」

企画:泉 明宏、加藤まどか、東 由香子(以上TA)、景山 節(カリキュラム委員)

内容:本コロキアムは大学院教育の一貫として、霊長類学の学際性、総合性を高めるため企画されているものである。TAが中心となって企画、立案し、カリキュラム委員がそれをサポートするという形で行われた。昨年に引き続き各学問分野から色々な研究を発表してもらい議論と交流を深めるということで、口頭とポスターを併用し20名の発表があった。また本年度は教官会議より旅費の補助を受け、外部研究者も一部招待された。活発な討論が行われ盛況であった。(参加者約50名)

(文責:景山 節)

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(3) 外国人研究員

1)招へい外国人学者

氏  名:Suryobroto, Bambang

受入教官:竹中 修

研究課題:インドネシア国スラウェシ島のマカカ属サルの分子系統学

招へい期間:9. 4. 4 〜 9. 5. 10

氏  名:Basabose, Kanyunyi A.

受入教官:山極壽一

研究課題:ゴリラとチンパンジーの生態学に関する資料分析

招へい期間:9. 1. 19 〜 9. 6. 30

氏  名:Fagot, Joel

受入教官:友永雅己

研究課題:大域処理優先効果についての比較分析アプローチ

招へい期間:9. 6. 27 〜 9. 7. 30

氏  名:Soltis, Joseph Mark

受入教官:杉山幸丸

研究課題:野生ニホンザルの配偶者選択の行動・遺伝学的研究

招へい期間:9. 7. 1 〜 10. 6. 30

氏  名:Loverde, Philip Thomas

受入教官:平井啓久

研究課題:住血吸虫ゲノム解析に関する共同研究

招へい期間:9. 7. 14 〜 9. 7. 23

氏  名:Hayes, Vanessa Jane

受入教官:杉山幸丸

研究課題:霊長類とくにニホンザルの行動・生態学的研究

招へい期間:6. 3. 29 〜 10. 3. 28

氏  名:Hammad, Hanaa El-Mohamady

受入教官:平井啓久

研究課題:住血吸虫類の分子細胞遺伝学的研究

招へい期間: 9. 8. 15 〜 9. 10. 13

氏  名:Iversen, Iver Hans

受入教官:友永雅己

研究課題:チンパンジーの認知機能の実験的分析

招へい期間:9. 8. 12 〜 9. 11. 18

氏  名:Setyadji, Rina Herlina

受入教官:竹中 修

研究課題:インドネシア スラウェシ・マカクの遺伝的分化

招へい期間:8. 10. 11 〜 9.7. 31, 10. 1. 14 〜 10. 3. 31

氏  名:Farajallah, Achmad

受入教官:竹中 修

研究課題:熱帯の動物の多様性に関する研究

招へい期間:9. 7. 10〜 9. 8. 28

2)外国人受託研究員

氏  名:Samuel, Kago Njubi

受入教官:後藤俊二・渡邊邦夫

研修題目:霊長類保護管理

研修期間:9. 8. 11 〜 9. 8. 27

(4)日本人研究員・研究生

1)日本学術振興会特別研究員

氏  名:友永利佳子

受入教官:松沢哲郎

研究課題:ヒト乳幼児とチンパンジーの対象操作における認知発達の比較

受入期間:9. 4. 1 〜 10. 3. 31

氏  名:中村徳子

受入教官:松沢哲郎

研究課題:チンパンジー乳幼児とヒト乳幼児における認知機能の発達の比較

受入期間:9. 4. 1 〜 12. 3. 31

氏  名:杉浦秀樹

受入教官:正高信男

研究課題:ニホンザルにおけるクー・コールの機能の研究

受入期間:8. 1. 1 〜 10. 12. 31

氏  名:小田 亮

受入教官:正高信男

研究課題:霊長類の社会的知能についての実験的研究

受入期間:9. 4. 1 〜 10. 3. 31

2)研修員

氏  名:鈴木修司

受入教官:松沢哲郎

研修題目:霊長類の意志決定に関する実験心理学的研究

研修期間:9. 4. 1 〜 10. 2. 28

氏  名:小林 隆

受入教官:加納隆至

研修題目:野生状態におけるウマの社会行動

研修期間:9. 5. 1 〜 10. 2. 4

氏  名:劉成淑

受入教官:竹中 修

研修題目:霊長類分子進化

研修期間:9. 8. 1 〜 10. 3. 31

3)受託研究員

氏  名:山地健人

受入教官:中村 伸

研修題目:霊長類のアレルギー反応におけるIgE産生機序の調節

研究期間:9. 4. 1 〜 10. 3. 31

氏  名:菊池有純

受入教官:中村 伸

研修題目:組織因子の臨床生化学的研究

研究期間:9. 5. 1 〜 10. 3. 31

4)研究生

氏  名:近藤美智和

受入教官:濱田 穣

研究項目:霊長類の採食行動

研究期間:9. 4. 1 〜 10. 3. 31

氏  名:Nielsen, Matthew L.

受入教官:小嶋I三

研究項目:注意についての神経生理学的、脳画像的研究

研究期間: 9. 7. 1 〜 10. 6. 30

5)特別研究学生

氏  名:落合知美

受入教官:松沢哲郎

研究題目:群れ飼育されているチンパンジーのエンリッチメントとその効果

研究期間:9. 4. 1 〜 10. 3. 31

氏  名:小山哲男

受入教官:三上章允

研究題目:中枢神経系における痛みの認知及び情動、逃避行動への影響の解明

研究期間:8. 7. 1 〜 10. 3. 31

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