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V 共同利用研究

3. 共同利用研究会

第14回「ニホンザルの現況」研究会

「関東甲信越ニホンザル・フォーラム」

日 時:1997年10月4日(土)〜5日(日)

場 所:山梨県環境科学研究所(富士吉田市上吉田字剣丸尾5597-1)一階ホール

後 援:環境事業団・地球環境基金

    山梨県環境科学研究所

参加者:約140人

プログラム

1997年10月4日(土)

受付開始

1. 主催者挨拶

第1部 各県の現状把握 

座長:渡邊邦夫(京都大・霊長研)

2. 生息状況データベース作成の意義

羽山伸一(日獣大)

3. 栃木県のニホンザル

小金沢正昭(宇都宮大)

4. 群馬県のニホンザル

岩丸大作(群馬県)

5. 埼玉県のニホンザル

泉山茂之(野生動物保護管理事務所)

6. 千葉県のニホンザル

蒲谷 肇(東京大)

  休憩

7. 東京都のニホンザル

白井 啓(野生動物保護管理事務所)

8. 神奈川県のニホンザル

岡野美佐夫(野生動物保護管理事務所)

9. 山梨県のニホンザル

今木洋大(山梨県)

10. 長野県のニホンザル

岡田充弘(長野県林業総合センター)

11. 新潟県のニホンザル

森光由樹(野生動物保護管理事務所)

12. 討論

  休憩

第2部 ニホンザルをとりまく最近の話題

座長:三戸幸久(モンキーセンター)

13. Bウィルスについて

後藤俊二(京都大・霊長研)

14. 中国に送られたサル

和田一雄(ワーキンググループ)

懇親会:富士桜荘(南都留郡河口湖町船津字三ノ段)にて 

1997年10月5日(日)

第3部 生息地の確保と遺伝学的研究の重要性

座長:後藤俊二(京都大・霊長研)

15. 関東甲信越地域のニホンザルの遺伝学的多様性  

川本 芳(京都大・霊長研)

16. ツキノワグマの遺伝学的多様性と保護管理  

釣賀一二三(日獣畜産大)

17. 林野庁の取り組み

林野庁担当者

18. コリドーと隣接県の協力の重要性について

古林賢恒(東京農工大)

  休憩

第4部 被害管理手法   

座長:小金沢正昭(宇都宮大)

19. 電気柵等の被害防除策について

ガラガー

20. 電気柵等の被害防除策について

北原電牧

21. 電気柵等の被害防除策について

笹本鳥獣害対策研究所

22. 千葉県の被害対策

千葉県鳥獣害対策担当者

  昼食および休憩

第5部 保護管理に向けて  

座長:大井 徹(森林総研)

23. 環境庁の取り組み

環境庁担当者

24. 農林水産省の取り組み

農水省担当者

25. ヨーロッパにおける自然保護のための農業者所得補償制度について

松木洋一(日獣大)

26. ニホンザルの保護管理システム

小金沢正昭(宇都宮大)

  休憩

総合討論       座長:羽山伸一(日獣大)

27. 主催者挨拶

世話人:渡邊邦夫・東 滋・山極壽一・川本 芳・後藤俊二(京都大・霊長研)

    羽山伸一(日獣大)・和田一雄(ワーキンググループ)・今木洋大(山梨県環境科学研究所)

 本研究会から発足した「ニホンザル保護管理のためのワーキンググループ」に対して、今年度も地球環境基金からの援助を受けることができた。そこで昨年度の東北地方に引き続き、関東甲信越地方の野生ニホンザル個体群について、その分布実態と生息状況、猿害や捕獲の有無と程度、個体群としての維持管理の方策などについて話し合うため、同グループとの共催で「関東甲信越ニホンザル・フォーラム」を開催した。昨年の盛岡に続いて現地での開催になったため、中部地方各県の行政担当者や研究者を中心に数多くの参加者があり、活発な討議が行われた。

 まず関東地方6県と新潟、長野、山梨県の分布実態が報告され、それぞれの地域をこえた個体群としてのまとまりが認識されると共に、さまざまな問題が紹介された。この地方は中部山岳地帯として大きな分布のまとまりをもった地域であるが、意外にそれぞれの個体群はさほど大きくないという報告があった反面で、いずれの地域でも人里に現れるようになっている現状や、増加傾向にあるのではないかという指摘も多かった。また箱根の個体群のようにわずか 140頭程度の小個体群であっても、かっての餌付けの影響からかなり被害の出ている地域があり、個体群単位の保護管理策を講じるといってもななか困難な問題が山積していることが報告された。昨年度と併せて、調査精度の粗密はあるが、東日本全体の分布の実態とその問題点が明らかになったように思う。

 次いで最近のトピックとして、Bウィルス問題と地獄谷野猿公園の個体数調節問題が紹介され、さらに遺伝的な変異性の問題や、この地域のツキノワグマ保護問題、野生動物のためのコリドー設定の問題などが話された。その他にも電気柵による被害防除策の紹介や、林野庁、環境庁、農水省によるこれまでの取り組みとその政策、ヨーロッパの保護政策や千葉県での例など、議論された内容は非常に多様であり、参加者がみな多少消化不良気味であったのは致し方ないことだったのかもしれない。最後に小金沢が、栃木県で作成中の保護管理システムについて紹介し、野生ニホンザルの保護管理をどのように進めるかという点での議論となったが、時間の制約もあり、また新しい参加者が多かったことから、もうひとつ掘り下げることができなかったのは残念なことであった。しかしながら、研究所内で限られたメンバーによる研究会を開いていたころから比べると、論議された論題も、参加者の顔ぶれもきわめて豊富になり、保護管理のように直接社会的な役割を果たすべき分野にとっては、たいへん貴重な経験であったように思える。この研究会の内容は、いずれ野生生物保護学会の機関誌「ワイルドライフ・フォーラム」上で出版される予定である。

(文責:渡邊邦夫)

「霊長類思春期発育を考える」

日 時:1998年1月22日(木)・23日(金)

場 所:京都大学霊長類研究所大会議室

参加者:約90名

プログラム

第1部 ヒトと霊長類の思春期発育

 霊長類の成長の比較

吉田高志(感染研・筑波霊長類センター)

 Ontogeny of maxillary sinus size variation in macaques

Thomas Koppe (岡山大・歯学部)

第2部 栄養と発育

 ヒト思春期発育の個人差

佐竹 隆(日本大学松戸歯学部・解剖)

 幸島群における貧栄養状態でのメスの性成熟

森 明雄 (京都大・霊長研)

 チンパンジーの思春期発育変化

鵜殿俊史

(三和化学研究所(株)・熊本霊長類パーク)

第3部 身体形態発育と性成熟

 ポリネシア人のユニークさは早すぎる思春期発育にあり

片山一道 (京都大・霊長研)

 ニホンザルの縦断的身体発育

濱田 穣 (京都大・霊長研)

 ニホンザル・メスにおける体重・体脂肪量と妊娠成立の関連 −初産メスの所見を中心に−

和 秀雄 (大阪大・人間科学部)

第4部 霊長類の内分泌成熟

 ニホンザルの縦断的内分泌系年齢変化

鈴木樹理 (京都大・霊長研), 大蔵 聡 (京都大・霊長研)

 マカクの春機発動に伴う内分泌学的変化

渡辺 元 (東京農工大・農・家畜生理)

総合討論

世話人:片山一道・濱田 穣・鈴木樹理・大蔵 聡

 ヒト発育の特徴に体重や身長などの発育が加速される時期の存在がある。この特徴がどのように進化したかについて、比較検討することを目的として、内分泌生理学、形態学、生態学などの観点で、共同利用研究やその他の研究が進められている。この研究会は、それら研究の成果をもちより、総合的に考える場を持つことを目的として企画された。

 第1部で吉田は、DEXA法を使った骨密度年齢変化やホルモン分泌動態等の研究を踏まえ、胎児期後期から出生直後の成長加速の有無・性成熟期の加速の有無・性差の有無の観点から身体年齢変化の全般的検討を行い、成長と老化に関する総合的な比較を行った。

 Thomas Koppeは、ブタオザルの上顎洞のサイズ発達を3ヶ月ごとに撮影されたレントゲン規格写真に基づいて分析し、洞発育にも思春期加速の見られること、洞発育性差出現が顔面サイズよりも遅くなることを述べ、上顎洞が脳の冷却に機能していることなどを考察した。

 第2部では、まず、佐竹はヒト身体各部の発育速度ピーク年齢の個体変異に関する研究から、体サイズ間で微妙に発育パターンは異なり、しかも個体変異もかなり著しいことを報告した。ひろく種間比較をする場合、種標準で検討せざるをえないが,その際に「縦断的パターン」をどうまとめるかが問題となることを指摘した。森は、栄養条件と性成熟や出産の関係を、幸島群メスの成績を年次間比較することで検討した。餌のやり方が低年齢層への餌の行き渡りに影響すること、発育中の個体はある閾値的年齢までに性成熟を迎えなければ、その後、繁殖過程へ加入できないところまで、貧栄養が影響することを論じた。身体発育を血液性状や性ホルモン動態などとの関連で分析し、鵜殿は、チンパンジーの初潮平均年齢や平均体重,オスの精巣サイズ年齢変化などの基礎的思春期年齢変化を報告した。またALPや性ホルモンが体重の発育加速と関連をもって増減すること、性成熟には閾値的体サイズや年齢があることを論じた。

 第3部で片山は、ポリネシア人等の太平洋諸島に生活する人々の示す発育パターンは思春期が早くに始まり,長い期間にわたり維持されるため、特有の頑丈で大柄な体格が獲得されること、そしてそれが環境への適応のひとつであることを論じた。濱田は3−5才の3年間にわたる10頭のニホンザルの体重・前胴長などの身体サイズの発育パターン比較から、発育の季節性や思春期発育加速の存在などを論じた(鈴木樹理・大蔵聡・早川清治との共同研究)。高崎山ニホンザルのメスの繁殖動態と栄養状態の関係を詳細に検討したのが和で、栄養状態の指標として腹腔内脂肪量が用いられ、妊娠成立へ強く関連していること,体重と頭胴長の間の比もおおまかには妊娠成立可能性の目安になることを論じた。

 第4部で鈴木樹理・大蔵聡は、性ステロイドホルモン系・成長ホルモン系の分泌年齢変化が性成熟過程や身体サイズ発育と明瞭に関連することを示した。また、思春期分泌動態に個体差がかなりあることも指摘した。会場から時系列解析で、性成熟に伴う変化と季節変化を分離して検討すべきだとの指摘があった。渡辺は、様々な視点から周思春期の内分泌学的年齢変化をレビューした。思春期には性的成熟や身体発育などの促進的変化が注目されるが、インヒビンに代表されるような抑制系の発達のほうも重要であること、栄養条件と思春期開始との関連ではレプチンなどの関与も今後、霊長類で注目されることを指摘した。

 総合討論では、ふたつの話題で議論があった。まず、思春期開始機序がなんらかのパラメータのわずかの幅での変化によって左右されているのではないかとの指摘があった、例えば排卵誘発に関してFSH等のレベル。栄養状態と同機序との関連では、やはり脂肪代謝が重要で、ヒト以外の霊長類ではまだネガティブであるが、レプチン等の関与をいろんな実験条件で検討する必要があるとの意見もだされた。もうひとつは、思春期発育の種差や人の地域集団差がどういう意味をもつかである。たとえばニホンザルは季節性と性成熟が重なるので、種差検討には実験条件を絞る必要性が指摘された。また縦断的分析方法は重要だが、個体発育パターンを抽出した後、どのように種標準にまとめていくのかという問題も指摘された。

 かなり多数の出席を得て、討論・意見交換は有益であった。霊長類のライフサイクル全体の中で思春期発育がどのような意味を持つのかといった、さらに高い視点での研究が今後、研究条件をさらに煮詰めたうえで、指向されるべきだろうというのが、多くの出席者全体の共通する感想であったろうと思われる。

(文責:濱田 穣)

「霊長類の食性と歯牙・顎骨の形態」

日 時:1998年2月6日(金)〜7日(土)

場 所:京都大学霊長類研究所、宿泊棟第二会議室

参加者:約30名

プログラム

2月6日(金):広鼻猿類・乳歯

座長:茂原信生(霊長研)

1.「化石種における歯の形態と食性」

E井正成(京都大・霊長研)

2.「マーモセット類における歯の形態の変異」

名取真人(岡山理大・理)

3.「霊長類における第四乳臼歯咬合面の固有形態」

近藤信太郎(昭和大・歯)

4.ディスカッション17:00 - 17:30

2月7日(土)

午前: 顎骨

座長:E井正成(霊長研)

6.「食性の変化がヤクシマザルの顎骨に与える影響」     

阿部 操(日大松戸歯・矯正)

7.「突顎の機能形態」

山下真幸(獨協医大・第一解剖)

8.ディスカッション

午後:ホミノイド・類人猿

座長:茂原信生(霊長研)

9.「類人猿の歯の力学的解析」

清水大輔(京都大・理・自然人類)

10.「類人猿の歯の形態の種内変異」

内田亮子(千葉大・文)

11.ディスカッション

世話人:高井正成・茂原信生

 平成7・8年度におこなわれた計画研究「食性との関連からみた霊長類の歯牙形態の変異」のまとめとして、本研究会をおこなった。

 霊長類の食性と歯牙・顎骨の形態の関連性については、様々な研究者がその関連性を指摘している。しかし、現実には現生種の歯牙の形態を食性との関連から解析することはできるが、逆に形態的情報のみからその食性を推測するのは非常に難しいとされていた。近年、様々な角度からのアプローチによりこのテーマへの答えを見つけようという試みが熱心におこなわれている。

 本研究会では、このテーマに関して、(1) 化石種の解析による食性の推測(E井正成)、(2) 現生種の食性と歯牙の形態解析(名取真人、内田亮子)、(3) 顎骨と歯の力学的解析(山下真幸、清水大輔)、(4) 乳歯の形態解析(近藤信太郎)、(5) 人工的環境変化による顎骨の変形(阿部操)といった様々な角度からの研究成果を発表し、総合討論をおこなった。

(文責:高井正成)

分子レベルから見た霊長類の進化

日 時:1998年2月13日(金)〜 14日(土)

場 所:京都大学霊長類研究書大会議室

参加者:約40名

プログラム

2月13日(金)

 霊長類の免疫グロブリンCα遺伝子ヒンジ領域における正淘汰進化   

隅山健太(国立遺伝学研)

 ABO式とRh式血液型遺伝子の進化

斎藤成也(国立遺伝学研)

 霊長類のプロセスト遺伝子P117

竹中晃子(名古屋文理短大)

  休憩

 遺伝子発現を調節する転写因子の進化

植田信太郎(東京大・理)

 ペプシノゲンの多様性と塩基配列比較による霊長類、食虫類を中心とした哺乳類の進化

景山 節(京都大・霊長研)

成田裕一(名古屋大・生命農学)

 日本産アカガエルはどこから来たのか?

田中ー上野寛子(京都大・人間環境)

  懇親会

2月14日(土)

 スラウエシマカク、ブタオザル、バーバリーマカクの系統関係

Rina Setyadji, Bambang Suryobroto

(ボゴール農科大・理)

竹中 修(京都大・霊長研)

 マカカ属19種のリボソームDNAの変異

鈴木 仁(北海道大・地球環境)

 東日本地域のニホンザルのミトコンドリアDNA変異

川本 芳(京都大・霊長研)

吾妻 健(帯広畜産大・環境科学)

 エチオピア中央部のグリベットモンキーにみられる遺伝的変異の分布

嶋田 誠(京都大・霊長研)

庄武孝義(京都大・霊長研)

  昼食

 霊長類における神経伝達物質送達関連遺伝子の進化         

村山美穂(岐阜大・農)

 補体制御因子DAF遺伝子の第7イントロンを構成している翻訳可能な反復配列

野中真弓(名古屋市立大・医)

 新世界ザル視物質遺伝子のゲノム構成について

河村正二(東京大・理)

総合討論 ディスカッサント

村山裕一(筑波大・基礎医学)

世話人:竹中 修、庄武孝義、景山 節、川本 芳

上記の研究会を平成10年 2月13日と14日に霊長類研究所で開催した。近年いわゆるPCR(耐熱性のDNA合成酵素による連鎖反応)法の進展により、多くの場合ヒトでの配列であるが、ある種で、ある遺伝子領域の塩基配列が明らかになっていれば、他の種の相同の遺伝子の塩基配列を決定するのは非常に簡単になってきている。DNAレベルで多くの種や、多くの個体を扱った例が見られた。ミトコンドリアDNAは情報量が多く、母系遺伝

なので、ニホンザルを初めとするマカクの場合、メスは出自群を出ないとされるゆえある側面からの解析が可能で、それをマーカーとした解析例も多かった。今回の研究会では単に相同遺伝子の比較にとどまらず、視物質、神経伝達物質等霊長類の機能との関連、遺伝子発現を調節する転写因子等将来に繋がっていく研究発表もあった。

 (文責:竹中 修)

第27回ホミニゼーション研究会

  −ヒトを人間たらしめるもの−

日 時:1998年3月19(木),20(金),21日(土)

場 所:京都大学霊長類研究所1F会議室

参加者:約130名

プログラム

3月19日(木)系統および個体発達

系統発達(司会:茂原信生 京都大・霊長研)

竹中 修(京都大・霊長研)

ホミノイドの系統、分子での検討 

諏訪 元(東大・理)

初期人類の形態進化

山極壽一(京都大・理)

初期人類の社会性:大型類人猿の比較から

  ディスカッサント 瀬戸口烈司(京都大・理)

個体発達(司会:友永雅己 京都大・霊長研)

濱田 穣(京都大・霊長研)

霊長類の身体発育比較

南 徹弘(大阪大・人科)

サル類の初期行動発達

林 基治(京都大・霊長研)

霊長類脳発達の特性−脳内機能分子の観点から−

  ディスカッサント 三上章允(京都大・霊長研)

3月20日(金)運動と行為

行動(司会:西田利貞 京都大・理)

杉山幸丸(京都大・霊長研)

利き手の進化をもたらしたチンパンジーの道具使用

松沢哲郎(京都大・霊長研)

チンパンジーにおけるシンボル使用と道具使用の同型性        

木村 賛(東大・理)

二足歩行の獲得

  ディスカッサント 入来篤史(東邦大・医)

脳(司会:久保田 競 日本福祉大)

岩村吉晃(東邦大・医)

手運動の触覚的制御

酒田英夫(日大・医)

手操作の視覚的制御の脳内メカニズム

丹治 順(東北大・医)

大脳半球内側の運動野の働き

  ディスカッサント 高田昌彦(京都大・医)、

           徳野博信(都神経研)

ヒトおよび討論

(司会:小嶋I三 京都大・霊長研)

河村 満(昭和医大)

ヒトの物品使用・模倣・身振り障害の病態。

川島隆太(東北大・加齢研)

PETによる随意運動制御機構の研究

討論

  ディスカッサント 泰羅雅登(日大・医)、

その他

懇親会(於:フロイデ)

3月21日(土)知覚・認知、総合討論

視覚(司会:二木宏明 理研)

藤田和生(京都大・文)

視知覚に見られる種差−錯視と知覚的補間

三上章允(京都大・霊長研)

視覚野の進化とホミニゼーション

田中啓治(理研)

下側頭葉皮質と物体認識

  ディスカッサント 小松英彦(生理研)

聴覚・音声(司会:正高信男 京都大・霊長研)

小嶋I三(京都大・霊長研)

サル、チンパンジーの聴覚と音声−ヒトとの比較

河原英紀(和歌山大・システム工/ATR)

音声知覚・生成相互作用と言葉の鎖

総合討論(司会:杉山幸丸 京都大・霊長研)

石田英実(京都大・理)、

松波謙一(岐阜大・医)

話題提供者、司会者、ディスカッサントなど

世話人:杉山幸丸・竹中 修・茂原信生・

   林 基治・松沢哲郎・小嶋I三・中村克樹

 第27回ホミニゼーション研究会は、研究所創立30年を記念して、前期将来計画委員会が世話人になり実施された。内容に重なるところがあったので、研究会「巧みな手指の運動を可能にする霊長類の脳」(世話人:中村克樹、小嶋I三)と共催することにした。研究所は創立25周年の公式記念行事を犬山のホテルで行ったが、今回は学問・研究に徹して、3日間の大型の研究会となった。

 ホミニゼーションは、この研究所のメインテーマであり、多方面からのアプローチが可能であるが、今回は脳研究がポイントの一つになっている。現在、多くの省庁で脳研究が推進されている。脳の研究はホミニゼーション研究にどのような貢献ができるのか、また霊長類研究は脳研究の推進にどう関与したらいいのか。今回のホミニゼーション研究会は、そのような問題意識を背景に開催された。

 第1日目は系統・個体発達を分子から社会のレベルで論じた。第2日は運動・行為が中心テーマとなった。ヒトを特徴づける行動の多くが左半球によって営まれている点に着目して、話題が設定された。最終日は視覚、聴覚についてサル、類人猿、ヒトに共通する点、異なる点などを論じた。

 なお、最終日には長尾新総長が来所され、ご挨拶いただいた。

(文責:小嶋I三)

霊長類の生体防御系と疾病・病態

日 時:1998年3月28日(土)10:00〜17:45

場 所:京都大学霊長類研究所大会議室

参加者:50名

セッション1:霊長類の生体防御系

  司会:中村 伸

1.霊長類の血液凝固、線溶系

井手章子、丸山征郎

(鹿児島大医・臨床検査医学)

2.霊長類におけるTissue Factor Pathway Inhibitor (TFPI) の特異発現

加藤久雄、日根智恵美

(国立循環器病センター研究所・病因部)

3.霊長類の補体系とその制御因子

瀬谷 司、松本美佐子

(大阪府立成人病センター研究所・免疫)

  昼食・交流会

セッション2:霊長類モデルでの炎症・感染応答と生体防御系

司会:後藤俊二

4.サルモデルにおける炎症応答-好中球での組織因子発現と凝固亢進

轟木秀一、日暮愛一郎、岡本好司

(産業医大・第一外科)

5.サル液性および細胞性免疫応答における凝固と線溶

今村隆寿(熊本大学大学院研究科・分子病理)

6.感染防御機構としての止血-凝固反応

中村 伸(京都大・霊長研・分子生理)

  休憩

セッション3:霊長類の疾病と病理

  司会:松林清明

7.サル類のアメーバー原虫

橘 裕司(東海大・医)、

小林正規(慶応大・医)

8.サル類のB-ウイルス感染と検査

藤本浩二(予防衛生協会)

9.飼育下サル類の疾病と病理一筑波霊長類センターのケース

榊原一兵(国立感染症研・筑波霊長類センター)

10.ニホンザルの寄生虫叢

後藤俊二(京都大・霊長研・サル類保健飼育管理施設)

 総合討論

世話人:中村 伸、松林清明、後藤俊二

 霊長類の生体防御系と疾病・病態に関する研究会を上述の様なプログラムで開催した。出席者は約50名で、所外からの参加が目立った。なお、それぞれの発表内容に関してはその概要を4月のprimate forum (PF)で電子公表した。

(文責:中村 伸)

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