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サル類保健飼育管理施設

景山 節(施設長・兼)・松林清明・後藤俊二・

鈴木樹理・松林伸子1)・三輪宣勝2)・

熊崎清則2)・阿部政光2)・釜中慶郎2)・

前田典彦2)・勝田ちひろ2)

平成9年度の施設の概要は以下のようであった。

1) 新たなBウィルス(−)群の分離と育成を開始した。従来B(−)群であったニホンザル若桜群に加えて、嵐山群、アカゲザルインド群から(−)サルを分離し、新たに2つのB(−)群を構成した。新たな2群は比較的若い年齢層から構成されており、繁殖が軌道に乗るまで数年かかると予想される。なお(+)(−)混在群として高浜群などが残されたが、放飼場の数が限られており今回分離は出来なかった。今後長期的な計画で、(−)サルの分離と育成を順次行っていくことになった。

2)平成9年12月よりサル施設の資料の公開を開始した。サル類基礎データ集として、施設創設以来の全サル個体について、学名、生年月日、性別、体重など10項目に渡るデータを、所内ネットワークを使って電子本として公開した。当面は所員に対する限定公開として、論文などにデータを利用した時はデータ集として引用してもらうことを要請した。

3)前年度に引き続き施設の改組が概算要求の重点事項として提出された。名称を人類進化モデル研究センターとし、教官増による研究体制の整備を中心とした。施設の発展のため早期の実現を目指している。

4)霊長類研究所サル施設は国立大学動物実験施設協議会の幹事校として活動中である。

 松林清明助教授は同協議会の「イヌ、ネコ、サル対策小委員会」委員長として第23回総会で経過報告をおこなった。

5)96年度より取り組んでいた、チンパンジー”アイ”の人工授精に成功した。平成10年8月に出産の予定である。

6)JICAの研修生として、ケニア国立霊長類研究所のSummuel Kago氏が8月に2週間後藤俊二助手の指導により研修を行った。

7)所内にMRIが導入され、サル診療の高度化が推進されることになった。

〈研究概要〉

A)サル類の生殖生物学的研究

松林清明

 オス生殖機能の進化を生殖器構造の面から検討するため、マカクから類人猿にわたる各種の精巣微細構造の組織学的検索を進めている。特に精細管と精巣間質との容積比を指標として、霊長類各種を精子量産タイプとテストステロン量産タイプとに類別し、生存戦略との関連を見ている。

B)実験用サル類の動物福祉の研究

松林清明

 飼育下のサル類における動物福祉研究の一環として、環境エンリッチメントの評価を進めている。特に有効な索餌システムや遊具の開発およびサル同士の同居条件について、科学的根拠のある実験的検討を進めている。

C) サル類の寄生虫に関する研究

後藤俊二

 マカク類における線虫類の感染動態を明らかにするとともに、 ヒト肺犬糸状虫症の実験モデルの確立を目的として、2種のマカクを用いた感染実験を進めている. 特に慢性経過に伴う宿主反応等の変化についての解析を行っている. また、 野生ニホンザルの消化管内寄生蠕虫叢の地理的分布についての調査を進めている.

D) サル類の成長の生理学的及び形態学的研究

鈴木樹理

 昨年に引き続き、3から5歳令までのニホンザルについて縦断的手法を用いて成熟期の成長関連ホルモンの分泌動態を調べた。昨年同様、IGF-1は雌雄ともに季節変動を示したが、年齢の若い群と1歳上の群とでは、パターンが異なっていた。プロジェステロンの変化によって3歳の繁殖期に排卵が示唆されたが、初妊娠は、4歳の繁殖期であった。

E) サル類のストレス定量のための基礎的研究

鈴木樹理

 ストレス反応時に起こる血中コーチゾルとリンパ球サブセットの変化に注目し、コーチゾルの人工的な投与後のリンパ球サブセットの経時変化を調べた。

その結果、通常のストレス反応時に変化するサブセットの中でも、変化するものとしないのがあることが明らかになった。

〈研究業績〉

論文

−英文−

1)Enomoto., T., Matsubayashi, K., Nakano, M., Nagato, Y., Yusuf, T., & Sajuthi, D. (1997)A comparative study on histology of testes in Macaca nemestrina, M. fascicularis and M. fuscata. Anthropol. Sci. 105 (2): 99-116.

報告・その他

−和文−

1)松林清明(1998)ヒト・サル共通感染症の話(1). モンキー41 (4): 12-13.

2) 鈴木樹理・大蔵聡(1997)サル類の無拘束連続採血装置を用いたストレス研究。実験動物と環境5 (2): 106-112.

学会発表等

−和文−

1)松林清明、榎本知郎、中野まゆみ(1997)大型類人猿の精巣組織の光顕的特徴.第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究13 (3): 279.

2)中野まゆみ、榎本知郎、松林清明、長戸康和、Yusuf, T.、Sajuthi, D. (1997) ブタオザル、カニクイザル、ニホンザルの精巣組織の比較研究. 第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究13 (3): 279.

3) 榎本知郎、中野まゆみ、松林清明、後藤俊二、濱田穣、川本芳、竹中修、渡邊邦夫、B. スリョブロト (1997) トンケアンモンキー・ヘックモンキー種間雑種個体の精巣の組織学的特徴. 第13回日本長類学会大会 (1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 280.

4) 長戸康和、榎本知郎、松林清明、Yusuf, T.、Sajuthi, D. (1997) カニクイザル精巣の形態的特徴.第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 278.

5) 後藤俊二 (1997) ニホンザルの消化管内寄生蠕虫叢の特徴. 第13回日本霊長類学会大会 (1997年7月, 札幌). 霊長類研究 13 (3): 282.

6) 後藤俊二 (1997) ニホンザル野猿公苑、 反省と展望: 避妊・不妊手術の導入について. 野生生物保護学会第3回大会 (1997年9月, 静岡). ワイルドライフ・フォーラム 3 (4): 181-182.

7) 鈴木樹理・大蔵聡(1997) マカクにおける非拘束連続採血システムを用いたストレス定量の試み。第13回日本霊長類学会大会 (1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 262.

8) 大蔵聡・鈴木樹理(1997) 雌ニホンザルにおける黄体形成ホルモンのパルス状分泌動態の検討。第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究 13 (3): 255.

9) 濱田穣・早川清治・鈴木樹理・大蔵聡(1997)思春期ニホンザルの中手骨成長と骨格成熟:縦断的研究。第13回日本霊長類学会大会(1997年7月、札幌). 霊長類研究13 (3): 252.

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