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社会生態研究部門

社会構造分野

加納隆至・大澤秀行・鈴木 晃

〈研究概要〉

A) ボノボ(Pan paniscus)の分布と生態的特性(文部省科学研究費補助金国際学術研究)

(1) コンゴ森林における野生ボノボの社会及び行動の研究

加納隆至・橋本千絵1)・田代靖子2)

   コンゴ民主共和国(旧ザイール)ジョル地区ルオ保護区ワンバ森林のボノボの継続調査を行っている。1998年度は渡航自粛勧告のため現地調査はできなかったが、過去に収集された資料に基づき行動の分析を行った。

(2) 東アフリカのタンザニアにおける野生チンパンジーの研究

加納隆至 

   ルクワ地域とマシト地域(フィラバンガ盆地)において、チンパンジーの密度と適応に関する調査を行った。

(3) ウガンダのカリンズ森林におけるチンパンジーと他種霊長類の生態学的研究

加納隆至・橋本千絵1)・田代靖子2)  

   1998年度の調査で、チンパンジーとロエストモンキーの人付けに成功した。この両種について採食生態と集団編成の間の関係が研究された。

B) 西部タンザニアのチンパンジー生息地における野生動植物の保護と管理

George Abeli Sabuni3)

   タンザニアのチンパンジー生息域における人間活動の現状を調査し、新たな保護区設定が必要であるとの結論を得た。

C) ニホンザルの繁殖戦略:とくに配偶選択の要因について

大澤秀行

   霊長類における性淘汰、および社会構造に影響をおよぼすメスの性行動を研究している。これまで放飼群やグループケージ飼育ニホンザルについてその行動を調べた(文部省科学研究費補助金基盤研究 (C) 他)。

D) 中央アフリカ乾燥サバンナおよび多雨林における霊長類の社会生態学的野外研究

大澤秀行

   カメルーン北部のカラマルエ国立公園におけるパタスモンキーとミドリザルの野外研究を1986年以来行っている。通常は単雄群のパタスモンキーも交尾期にはしばしば複雄群化する。今年度は、交尾を巡る雄間競争とメスによる選択の相互関係を調べた。群内オス数が増加するに伴い、メスによる選択の強度が強くなることからが、パタスモンキーの社会の複雄化現象はメスによる働きかけ(メス選択)と強く関連していることが示唆された。多雨林では類人猿の地方変異の研究のための毛の資料採集を行った(文部省科学研究費補助金国際学術研究およびCOE拠点形成)。

E) 真猿類の比較社会学的・生態学的研究

加納隆至・大澤秀行・高橋弘之4)・田代靖子2)・船越美穂2)・下岡ゆき子2)・上野有理2)  

   真猿類の生態・社会進化を明らかにするため野外研究を行っている。今年度は狭鼻猿類のうち、ニホンザルについては、金華山(宥和的行動)、高崎山 (個体群動態)、嵐山 (老齢メスの社会性およびアカンボウの採食行動の発達)、松本盆地(野生群の保全生態学)において調査を行った。また、金華山と屋久島におけるニホンザルのオス間の親和的行動について比較分析した。広鼻猿類のうち、ケナガクモザルついては南米コロンビア、マカレナ地域(離合集散性)において調査を行った。

E) インドネシア・東カリマンタンでの野生オランウ−タンの生態学的調査

鈴木 晃

   今年度は、インドネシア・東カリマンタンにおいてオランウ−タンの分布調査、および森林火災の現状とオランウ−タンの被害状況の調査を行った。特に、東カリマンタン州全域でのヘリコプター調査によって、火災の影響、オランウータンの分布を明らかにした。クタイ国立公園では、野生オランウ−タンの生態学的調査を継続しており、研究フィールドの基地を維持するとともに、現地でのオランウータンの保護活動を展開中である。

F)東アフリカにおけるチンパンジーの狩猟・肉食行動の研究

保坂和彦5)

   タンザニア、マハレ山塊国立公園のチンパンジー集団を対象にした長期野外調査 (京都大学大学院理学研究科・西田利貞との共同研究)を行っている。本年度は、1991年度と1993年度に収集した集中的資料を中心にして、適宜、他の年度の蓄積資料と比較しながら分析を行った。とくに、チンパンジーの採食活動と社会的相互作用が密に関係する場を提供するという点で注目される狩猟・肉食行動の基本的な特徴を整理するとともに、主要な獲物であるアカコロブスとの遭遇に対する狩猟生起率・成功率、及び集団サイズ・構成の影響やオトナ雄による肉分配の傾向との関連を明らかにした。さらに、これらの研究成果を他のチンパンジー長期野外調査地における知見と比較した。

〈研究業績〉

論文

─英文─

1) Furuichi, T., Idani, G., Ihobe, H., Kuroda, S., Kitamura, K., Mori, A., Enomoto, T., Okayasu, N., Hashimoto, C. & Kano, T. (1998) Population dynamics of wild bonobos (Pan paniscus) at Wamba. International Journal of Primatology 19: 1029-1043.

2) Hashimoto, C. Tashiro, Y., Kimura, D., Enomoto, T., Ingmanson, E.J., Idani, G. & Furuichi, T. (1998) Habitat use and ranging of wild bonobos (Pan paniscus) at Wamba. International Journal of Primatology 19: 1045-1060.

3) Matsumoto-Oda, A., Hosaka, K., Huffman, M. & Kawanaka, K. (1998) Factors affecting party size in chimpanzees of the Mahale Mountains. International Journal of Primatology 19: 999-1011.

4) Saito, C., Sato, S., Suzuki S., Sugiura, H., Agetsuma, N., Takahata, Y., Sasaki, C., Takahashi, H., Tanaka, T. & Yamagiwa, J. (1998) Aggressive intergroup encounters in two populations of Japanese macaques (Macaca fuscata). Primates 39: 303-312.

5) Sprague, D. S., Suzuki, S., Takahashi, H. & Sato, S. (1998) Male life history in natural populations of Japanese macaques: migration, dominance rank, and troop participation of males in the Yakushima and Kinkazan study populations. Primates 39: 351-363.

6) Takahashi, H. & Furuichi, T. (1998) Comparative study of grooming relationships among wild Japanese macaques in Kinkazan A troop and Yakushima M troop. Primates 39: 363-372.

7) Takahata, Y., Suzuki S., Okayasu, N., Sugiura, H., Takahashi, H., Yamagiwa, J., Izawa, K., Agetsuma, N., Hill, D.A., Saito, C., Sato, S., Tanaka, T. & Sprague, D.S. (1998) Does troop size of wild Japanese macaques influence birth rate and infant mortality in the absence of predators? Primates 39: 245-251.

8) Takahata, Y. , Suzuki S. , Agetsuma, N., Okayasu, N., Sugiura, H., Takahashi, H., Yamagiwa, J., Izawa, K., Furuichi, T., Hill, D.A., Maruhashi, T., Saito, C., Sato, S. & Sprague, D.S. (1998) Reproduction of wild Japanese macaque females of Yakushima and Kinkazan Islands: A preliminary report. Primates 39: 339-349.

─和文─

1) 橋本千絵 (1999) アフリカ大型類人猿にみる性行動の発達. 遺伝 53 (1): 37-42.

2) 橋本千絵・古市剛史 (1999)霊長類の母子関係. 『霊長類学を学ぶ人のために』(西田利貞・上原重男編) 世界思想社、京都. pp. 228-251.

報告・その他

─英文─

1) Hashimoto, C. (1998) Chimpanzees in the Kalinzu Forest, Uganda. Pan Africa News 5: 6-8.

2) Kano, T. (1988) Comment to Craig B. Stanford’s“The social behavior of chimpanzees and bonobos” 1998. August-October Current Anthropology 39 (4): 410-411.

3) Suzuki, A. et al. (1998) Final Report on KELAI 2 Hydroelectric Power Project. Environment A. Yayasan Pal, Bandung, p. 61.

4) Suzuki, A. (1998) Final Report on KELAI 2 Hydroelectric Power Project, Environmet A. New Jec Inc. Osaka, Japan, p. 32.

─和文─

1) 加納隆至 (1998) 映像エソグラム作成によるチンパンジー属の行動の比較 (課題番号08454278) 平成8-9年度科学研究費補助金(基盤研究B)研究成果報告書 pp. 39-81.

2) 大澤秀行 (1998) ニホンザルのオスの交尾戦略とその効果. 平成8-9年度文部省科学研究費補助金基盤研究(C2) 研究成果報告書 pp. 20-23.

3) 高橋弘之 (1999) 『孤猿随筆』再考. 京都造形芸術大学総合環境 ’99 pp. 23-26.

学会発表

−英文−

1) Hashimoto, C. (1998) Current situation of bonobos in the Luo Reserve, Equateur, D. R. Conogo. The Third International Conference on Great Apes of the World (July, 1998, Sarawaku, Malaysia).

2) Ohsawa, H. (1999). Strategy of male patas monkeys during changes of the group leader. Inuyama Symposium “Adaptation and Evolution of Cercopithecidae in Africa” (Jan. 1999, Inuyama). Abstracts p. 27.

−和文−

1) 橋本千絵 (1998) ウガンダ・カリンズ森林のチンパンジー. 第1回サガシンポジウム(1998年11月、犬山).

2) 保坂和彦 (1998) マハレ山塊のチンパンジー単位集団における社会的動態と哺乳類捕食パターンの関係. 第1回サガシンポジウム (1998年11月、犬山).

3) 高橋弘之 (1998) 金華山におけるハナレザルのグルーピング. 第14回日本霊長類学会大会(1997年6月, 岡山). 霊長類研究 14 (3): 262.



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