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サル類保健飼育管理施設

景山 節(施設長・兼)・松林清明・後藤俊二・鈴木樹理・松林伸子 1)・三輪宣勝 2)・熊崎清則 2)・阿部政光 2)・釜中慶郎 2)・前田典彦 2)・勝田ちひろ2)

   平成10年度の施設の概要は以下のようであった。

1) 施設の改組が概算要求の重点事項として提出され、平成11年度よりサル施設を転換して新たに人類進化モデル研究センターが設置されることが決定した。新センターは創出育成、健康統御、生命倫理の3つの研究領域と外国人客員による行動形成研究領域より構成され、教官全体では、教授、助教授、助手が各々3名 (客員1を含む), 3名, 1名となり3名 (客員1を含む)の純増が認められた。新センターはサル施設の業務をすべて引き継ぐとともに、新たな研究用サル類の創出育成に関する総合的研究を進めていくこととなった。

2) 国の経費削減の一環として全国大学の附属施設予算の削減が行われ、サル施設予算は前年度比で6.3%の減少となった。諸経費の値上がりなどで従来から厳しい施設運営が続いており、かなりの痛手ではあったが、京大本部および研究所COE予算より補助を受け10年度はなんとか乗り切ることができた。

3) 研究所保有サルで少数のため系統維持が困難になっているものがあるが、国立感染症研究所筑波霊長類センターよりリスザル4頭の供与を受け、繁殖用として飼育することにした。またアジルテナガザルがオスを出産し系統維持の可能性がでてきた。

4) サル施設でのサル類の保健と飼育管理に関する研修のため日本生物化学センターから野村孝弘氏が平成10年5月に1週間の研修を行った。

5) 非常勤職員の異動があった。技能補佐員の逸見幸子、青山多美子がそれぞれ平成10年9月, 12月に退職し、新たに中野千枝子、吉村有美絵が採用された。また平成11年3月にはサル施設の臨時職員 (獣医師)として加藤朗野が採用された。

〈研究概要〉

A) サル類の生殖生物学的研究

松林清明

   オス生殖機能の進化を生殖器構造の面から検討するため、マカクから類人猿にわたる各種の精巣微細構造の組織学的検索を進めている。繁殖応用面として研究所飼育チンパンジーの人工授精を実施し、受胎を得たが、死産に終わった (オス成熟児)。

B) 実験用サル類の動物福祉の研究

松林清明

   飼育下のサル類における動物福祉研究の一環として、環境エンリッチメントの推進を図り、その評価系の開発を試みている。各種遊具の開発を行って実際に飼育場面に導入し、その利用度を定量するとともに利用に関する限界や問題点の洗い出しを行っている。

C) サル類の寄生虫に関する研究

後藤俊二

   マカク類における線虫類の感染動態を明らかにするとともに、 ヒト肺犬糸状虫症の実験モデルの確立を目的として、2種のマカクを用いた感染実験を進めている。特に慢性経過に伴う宿主反応等の変化についての解析を行っている。また、 野生ニホンザルの消化管内寄生蠕虫叢の地理的分布についての調査を進めている。

D) サル類の成長の生理学的及び形態学的研究

鈴木樹理

   昨年に引き続き、3から6歳令までニホンザルについて縦断的手法を用いて性成熟期の成長関連ホルモンの分泌動態を調べた。更に、2歳令の個体についても同様の手法によって採材した。その結果、メスはオスより1年早くIGF-1の立ち上がりが認められた。また、昨年同様、雌雄ともに季節変動を示した。

E) サル類のストレス定量のための基礎的研究

鈴木樹理

   実際の飼育環境でのストレス反応を定量する手始めとして、アカゲザルを用いて、ケージ内に遊具(木片)を入れた時に起こる血中コーチゾルと尿中カテコールアミンの経時変化を調べた。その結果、ケージ移動に伴うストレスは大きく、移動後1ヶ月程度は環境に慣れるために必要なこと、遊具を入れるとしばらくは興味を示すが、コーチゾル、カテコールアミンはあまり変動しない等の変化が明らかになった。

〈研究業績〉

報告・その他

−和文−

1) 松林清明 (1997) ヒト・サル共通感染症の話(2). モンキー 41 (5, 6):14-15.

2) 松林清明 (1998) ヒト・サル共通感染症の話(3). モンキー 42 (1, 2):16-17.

3) 松林清明 (1999) 文部省科学研究費補助金基盤研究(C) (2) 「実験用サル類の環境エンリッチメントの研究」 研究成果報告書, 49pp. 研究代表者: 松林清明。

学会発表

−英文−

1) Matsubayashi, K., Shotake, T. (1999) Hematological values and plasma erythropoietin levels of wild gelada baboons (Theropithecus gelada). International Symposium on Adaptaion and Evolution of Cercopithecidae in Africa (January 1999, Inuyama). Abstracts p. 15.

−和文−

1) 榎本知郎・中野まゆみ・長戸康和・松林清明 (1998) 霊長類の精巣微細形態の進化的考察.第14回日本霊長類学会大会 (1998年6月、岡山). 霊長類研究14 (3): 270.

2) 後藤俊二・森光由樹 (1998) 長野県産ニホンザルの消化管内寄生虫叢の調査. 日本野生動物医学会第4回大会 (1998年8月、札幌).

3) 勝田ちひろ・松林伸子・後藤俊二 (1998) 野生ヤクニホンザルにおける消化管内寄生虫および病原細菌の検索. 日本野生動物医学会第4回大会 (1998年8月、札幌).

4) 松林清明・庄武孝義・Gurja Belay (1998) 野生ゲラダヒヒの血液学的特性とエリスロポイエチン濃度. 第14回日本霊長類学会大会 (1998年6月、岡山). 霊長類研究 14 (3): 273.

5) 中野まゆみ・榎本知郎・松林清明・花本秀子・長戸康和 (1998) フサオマキザル精巣組織の形態的特徴. 第14回日本霊長類学会大会 (1998年6月、岡山). 霊長類研究 14 (3): 271.

6) 鈴木樹理・大蔵聡・濱田穣・早川清治 (1998) ニホンザルの周思春期における成長関連ホルモンの変化。第14回日本霊長類学会大会 (1998年6月、岡山). 霊長類研究 14 (3): 242.

7) 橘裕司・程訓佳・小林正規・後藤俊二・松林伸子・松林清明 (1998) 飼育ザルにおける腸管寄生アメーバの感染状況. 第14回日本霊長類学会大会 (1998年6月、岡山).霊長類研究 14 (3):271.



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