ENGLISH トップ 所長挨拶 概要 教員一覧 研究分野・施設 共同利用・共同研究 大型プロジェクト 国際集会 教育,入試 広報,公開行事,年報 新着論文,出版 教員,職員公募 国際共同事業 霊長類研究基金 リンク アクセス HANDBOOK FOR INTERNATIONAL RESEARCHERS Map of Inuyama サイトマップ
トピックス
コラム・連載 質疑応答コーナー ボノボ チンパンジー「アイ」 頭蓋骨画像データベース 霊長類学文献データベース サル類の飼育管理及び使用に関する指針 Study material catalogue/database 野生霊長類研究ガイドライン 霊長類ゲノムデータベース 写真アーカイヴ ビデオアーカイヴ

京都大学霊長類研究所
郵便番号484-8506
愛知県犬山市官林
TEL. 0568-63-0567(大代表)
FAX. 0568-63-0085

本ホーム・ページの内容の
無断転写を禁止します。
Copyright (c)
Primate Research Institute,
Kyoto University All rights reserved.


お問い合わせ

京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2000年度 − III 研究活動 社会構造分野

京都大学霊長類研究所 年報

Vol.31 2000年度の活動

III 研究活動

社会構造分野

加納隆至,大沢秀行,鈴木晃,杉浦秀樹(2000年8月1日着任)

研究概要
A) ボノボ(Pan paniscus)の分布と生態的特性 (文部省科学研究費補助金国際学術研究)

1) コンゴ森林における野生ボノボの社会及び行動の研究

加納隆至,橋本千絵(研修員),田代靖子(大学生)

コンゴ民主共和国(旧ザイール)ジョル地区ルオ保護区ワンバ森林のボノボの継続調査を行っている.本年度は渡航自粛勧告のため現地調査はできなかったが,過去に収集された資料に基づき行動の分析を行った.

2) タンザニアのルクワ地方のチンパンジーの研究

加納隆至

アフリカでのチンパンジー南限のルクワ地方において,新しい巣を初めて発見し,生存の証拠は確実なものとなった.また,ルクワのチンパンジーはサバンナ植生には造巣しないという,特異な習性をもっている可能性がある.

3)ウガンダのカリンズ森林におけるチンパンジーと他種霊長類の生態学的研究

橋本千絵,田代靖子,加納隆至

食物生産量と社会的因子がチンパンジーの集団編成パターンにどのような影響を与えるかを調査した.また,哺乳類コミュニティの中でチンパンジーの占める生態的地位について研究すると共に,霊長類とその他の哺乳類の採食生態と環境利用に関するデータを分析した.特にロエストモンキーを対象に,採食生態のデータを分析した.

B) 中央アフリカ乾燥サバンナおよび多雨林における霊長類の社会生態学的野外研究 (文部科学省科学研究費補助金A(2))

大澤秀行

カメルーン北部のカラマルエ国立公園におけるパタスモンキーとミドリザルの野外研究を1986年以来行っている.パタスモンキーの雄による単雄群の乗っ取りの過程を観察した.また雄の乗っ取りの後に生じる群れ外劣位雄の侵入の過程とかれらの交尾行動について資料を収集した.

C) 移入タイワンザルの生息状況と雑種化の現状の研究

大澤秀行

和歌山市周辺に生息する移入タイワンザルの生息状況の調査を1998年から行っている.調査は集団遺伝分野,ニホンザル野外観察施設の教官および所外研究者との共同研究である.

D) インドネシア・カリマンタン島の野生オランウータンの生態研究と保護活動

鈴木晃

7月にインドネシア・ジャカルタで「オランウータン生態と保護」に関して,同国森林省のシンポジウムで講演を行った.本年度6-7月,11月,2-3月にクタイ国立公園にてオランウータンの野外調査を行った.

E)ニホンザルの個体群動態の研究

栗田博之(研修員),杉浦秀樹,大澤秀行

高崎山の餌付け集団を対象に,初期成長と初期死亡率について分析した(栗田).またセンサス資料からは人口学的諸変数を求め,個体群動態の研究を進めている(大澤).野生群の金華山,屋久島西部海岸地域(杉浦),愛知県三河地方(大澤)にて,個体群動態の継続調査を実施した.

F)社会関係の研究

高橋弘之(日本学術振興会特別研究員)(

金華山の野生ニホンザルを対象に,泊まり場でのハドリング行動を分析した.

G)母親的行動とホルモンの研究

Massimo Bardi(文部科学省国費外国人留学生)

霊長類研究所ニホンザル放飼群を対象に,母性ホルモンと母親的行動の関連を研究した.

H)性行動の研究

高橋弘之(日本学術振興会特別研究員)

金華山の野生ニホンザルを対象に,オスの繁殖戦略に関して研究した.

I)グルーピングの研究

下岡ゆき子(大学院生)

コロンビア・マカレナ地域の野生ケナガクモザルを対象に,離合集散の動態を研究した.

J) 野生チンパンジーの狩猟・肉食行動の研究

保坂和彦(大学院生)

タンザニア・マハレ山塊国立公園のチンパンジーの狩猟・肉食行動に関する野外調査を実施した.特に,チンパンジーが他種哺乳類に遭遇したときの反応を記録した.また,再生実験のために同所的に棲息する哺乳類の音声資料を収集した.

M) 野生オランウータンの保全のための遺伝学的・採食生態学的および繁殖生理学的研究

高橋弘之(日本学術振興会特別研究員)

オランウータンの野外研究に好適な調査地を選定した.東カリマンタン州スブル地区ではネストと母子1組を直接観察できたが,97〜98年の大規模森林火災で森林が深刻な被害を受けていた.一方,西カリマンタン州ブトゥン・カリフン国立公園には非常に良好な状態で森林が残存しており,ネストと新しい食痕も確認したため,後者を調査地に決定した.

N)インドネシア東カリマンタン州におけるテナガザルの保全生物学的研究

岡輝樹(大学院生)

テナガザルのペア型社会が大規模森林火災被災によってどのような影響を受けたのかを明らかにするため,行動生態学的な研究を行った.被災後に観察された異なるペア間の非敵対的行動の頻度は植生回復に伴って減少し,一方で敵対的行動の頻度が増加した.テナガザル社会に見られるなわばり制は環境条件に大きく左右されるものであることが示唆された(文部省科学研究費補助金及びCOE拠点形成).

↑このページの先頭に戻る

研究業績
論文
  1. Fujita, S., Mitsunaga, F., Sugiura, H., & Shimizu, K. (2001) Measurement of urinary and fecal steroid metabolites during the ovarian cycle in captive and wild Japanese macaques, Macaca fuscata. American Journal of Primatology 53(4):161-176.
  2. Hashimoto, C., Furuichi, T., Tashiro, Y., & Kimura, D. (1999) Vegetation of the Kalinzu Forest, Uganda: Ordination of forest types using principal component analysis. African Study Monographs 20(4):229-239.
  3. Oka, T. & Takenaka, O. (2001) Wild gibbons' parentage tested by non-invasive DNA sampling and PCR-amplified polymorphic microsatellites. Primates, 42(1):67-73.
  4. Sugiura, H., Saito, C., Sato, S., Agetsuma N., Takahashi H., Tanaka T., Furuichi T. & Takahata, Y. (2000) Variation in intergroup encounters in two populations of Japanese macaques. International Journal of Primatology 21(3):519-535.
  5. 橋本千絵, 古市剛史 (2000) 動けない個体に対する同群の個体の攻撃と保護−ヤクシマザルの事例.霊長類研究 16(1):17-22.
  6. 保坂和彦, 松本晶子, Huffman M. A., 川中健二 (2000) マハレの野生チンパンジーにおける同種個体の死体に対する反応.霊長類研究16(1):1-15.
総説
  1. Sugiura, H. (2001) Vocal exchange of coo calls in Japanese macaques. In: Primate Origin of Human Cognition and Behavior (ed. Matsuzawa, T.). Springer-Verlag, Tokyo, pp. 135-154.
  2. 橋本千絵, 早川祥子, Heui-Soo Kim, 竹中修 (2000) 非侵襲的試料を用いたPCR法による性判別について:チンパンジー,ボノボ,ニホンザルの分析.霊長類研究 16(2):133-138.
報告・その他
  1. Furuichi, T., & Hashimoto, C. (2000) Ground beds of chimpanzees in the Kalinzu Forest, Uganda. Pan Africa News 7(2):26-28.
  2. Furuichi, T., & Hashimoto, C. (2000) Post-workshop modeling report. In: Bonobo Conservation Assessment Workshop Final Report (eds. Coxe, S., Rosen, N., Miller, P., & Seal, U.). Conservation Breeding Specialist Group (SSC / IUCN), Apple Valley, pp. 47-51.
  3. Matsumoto-Oda A. (2000) Site report: Chimpanzees in the Rubondo Island National Park, Tanzania. Pan African News 7(2):16-17.
  4. Suzuki, A. (2000) Orangutans return to Indonesia. IPPL News 27(2):10
  5. Suzuki, A. (2000) On population and conservation of orangutans in Kalimantan. p.31, Department of Kefutanan, Jakalta.
  6. 小田亮, 松本晶子, 田代靖子, 五百部裕 (2000) 和歌山県における猿害とニホンザルの分布:目撃例報告からの群れ分布推定の試み. 霊長類研究16(1):23-28.
  7. 鈴木晃 (2001) オランウータンを守れ.千葉日報 1月13日.
著書
  1. .大沢秀行 (2000) サルの人口学.「霊長類生態学−環境と行動のダイナミズム」(杉山幸丸 編) . 京都大学学術出版会,pp. 251-272.
学会発表等
  1. .Bardi, M. Petto, A. J., & Borgognini, S. (2001) Behavioural predictors of parental success. The XVth Congress of the International Primatological Society (Jan. 2001, Adelaide, Australia). Abstracts p. 244.
  2. Bardi, M., Shimizu, K., Fujita, S. and Borgognini-Tari, S. (2001) Maternal behavior and hormonal correlates in macaques. The XVth Congress of the International Primatological Society (Jan. 2001, Adelaide, Australia). Abstracts p. 447.
  3. Dupain, J. (2000) The effect of logging on bushmeat hunting in the Democratic Republic of Congo. The 3rd SAGA Symposium "Research, Care and Conservation of Great Apes" (Nov. 2000, Inuyama).
  4. Dupain, J., Auzel, P. & Van Elsacker, L. (2001) Great Ape socio-ecology in a Community forest: possibilities for conservation in Cameroon? The XVth Congress of the International Primatological Society (Jan. 2001, Adelaide, Australia). Abstracts p. 109.
  5. Dupain, J. & Van Elsacker, L. (2000) A bushmeat market study in the Democratic Republic of Congo: monitoring a large area? The 3rd SAGA Symposium "Research, Care and Conservation of Great Apes" (Nov. 2000, Inuyama).
  6. .Matsumoto-Oda, A. (2000) Chimpanzee female-male friendships and female-female competition as reproductive strategy. "Symposium on Behavioural Diversity in Chimpanzees and Bonobos" (Aug. 2000, Seeon, Germany).
  7. Matsumoto-Oda, A., Oda, R. (2000) Chimpanzees in the Rubond Island National Park, Tanzania. The 3rd, SAGA Symposium, "Research, Care and Conservation of Great Apes" (Nov. 2000, Inuyama).
  8. Nakagawa, N. Ohsawa, H. & Muroyama, Y. (2001) Life history of a wild group of west African patas monkeys Erythrocebus Patus. The XVth Congress of the International Primatological Society (Jan. 2001, Adelaide, Australia). Abstracts p. 462.
  9. Ohsawa, H. (2001) Types of group supplanting in patas monkey. The XVth Congress of the International Primatological Society (Jan. 2001, Adelaide, Australia). Abstracts p. 180.
  10. Bardi, M., Shimizu, K., Fujita, S., Borgonini-Tarli, S. & Huffman, A. (2000) Hormonal correlates of maternal style in captive macaques. 第16回日本霊長類学会大会(2000年7月, 名古屋). 霊長類研究16(3):256.
  11. 古市剛史, 橋本千絵, 田代靖子 (2000) カリンズ森林における果実生産量とチンパンジーの植生利用の季節変化. 第16回日本霊長類学会大会(2000年7月, 名古屋). 霊長類研究16(3):262.
  12. 橋本千絵, 古市剛史, 田代靖子 (2000) 何がチンパンジーのパーティーサイズを決めるのか:パーティーサイズの評価方法と決定要因の検討. 第16回日本霊長類学会大会(2000年7月, 名古屋). 霊長類研究16(3):263.
  13. 松本晶子, 小田亮 (2000) ルボンド島国立公園のチンパンジー.第3回SAGAシンポジウム (2000年11月,犬山).
  14. 松本晶子, 林由佳子, 村上博, 森友彦, 小田亮, 前田典彦, 熊崎清則, 清水慶子, 加納隆至, 松沢哲郎 (2000) チンパンジーの膣由来の臭気物質と発情周期.第16回日本霊長類学会 (2000年6月,名古屋).霊長類研究16(3):290
  15. 大沢秀行 (2000) 和歌山の移入タイワンザルに対する対応の基本.自由集会「移入マカク類の生息の現状と対応策」第16回日本霊長類学会 (2000年7月,名古屋).
  16. 杉浦秀樹, 藤田志歩, 斉藤千映美 (2001) ニホンザルにおける群れの広がりの推定.第48回日本生態学会 (2001年3月,熊本).講演要旨集 p.179.
  17. 田代靖子, 古市剛史, 橋本千絵 (2000) ウガンダ・カリンズ森林の哺乳類バイオマスと霊長類による環境利用について. 第16回日本霊長類学会大会(2000年7月, 名古屋). 霊長類研究16(3):263.

↑このページの先頭に戻る

このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 自己点検評価委員会