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京都大学霊長類研究所
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I 巻頭言


所長 小嶋?三

  国立大学は平成16年度に予定されている独立行政法人化の問題でゆれている。これは明治時代に大学が設置されて以来の大変革である。ただ, この改革が内部からのモティベーションによるものではなく, 十分な議論の時間がないままに実施に移されるような印象を多くの人が持っているのではなかろうか。 法人化されると6年単位の目標・計画を立て, その達成度を評価し, 運営費交付金の配分に反映させるという。霊長類研究所の研究は基礎的な研究である。目標を立て, それを達成する実施計画を作成することになるが, しかし, 基礎的な研究には目標自体を発見する側面がある。したがって, たとえ目標を設定し計画を立てても, 興味深い事実が見つかれば, 計画を無視してでも研究はその新しい目標に向かって進んでいかざるを得ない。そもそも計画通りに行かない研究領域である。もしもこのような基礎研究を尊重しない雰囲気が強くなるならば, 日本の学術研究の将来は明るいとは思えない。

  無論, 大学評価機関・学位授与機構などによる評価を受ける必要がある。それが適切に実施されるのであれば, われわれはそれを拒む理由はないし, 歓迎をしてもよい。しかし, すでに実施された評価に関しては, 多くの不満が噴出したと聞く。評価を適切に行うことは容易なことでない。研究に対する深い理解なしに適切な評価は難しいだろう。制度的に問題なしとは言えないようである。21世紀 COE(いわゆるtop 30)の制度も十分に考えられたようには思えない。目的が曖昧なままに, その経費を得ること自体が目標になり, 右往左往させられている印象である。

  法人化の議論の中で, 大学附置の研究所に関する議論が遅れているのは残念である。法人化は霊長類研究所のような大学附置の全国共同利用研究所に大きな問題を投げかけている。国立大学が法人化されると, 各大学法人は独立性を強め, 内向きになると予想される。ところが全国共同利用研究所は他の法人の研究者のためにある, 外に開かれた研究所である。この性質は法人化の指し示すところと合致せず, むしろ正反対である。法人化後の共同利用研究は不透明になっている。霊長類研究所の共同利用研究予算は大きくない。しかし予算の多寡の問題ではない。共同利用研究は研究所が全国の霊長類研究者とともにあることを示すシンボル的な存在となっている。内向きになるであろう多くの大学法人の中で, 京都大学は外に開かれた大学法人を目指したらどうだろうか。いっそのこと, 京大の附置研究所はすべて共同利用機能を持ち, 他の法人にいる多くの領域の研究者とともに歩んだらどうか。それが京都大学の特色となり, 研究の発展にプラスに働くと思われる。全国のさまざまな領域の研究者が京都大学を支えてくれることになるだろう。



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