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京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2003年度 > X 共同利用研究 2. 研究成果−計画研究2「霊長類における色覚の特性とその系統比較の研究」

京都大学霊長類研究所 年報

Vol.34 2003年度の活動

X 共同利用研究

2 研究成果 計画研究2 「霊長類における色覚の特性とその系統比較の研究」

2-1 色覚異常チンパンジーの行動分析−色覚異常の有利性について

齋藤慈子(東京大・総合文化)

ヒト以外の旧世界霊長類の色覚は均一であるとされてきたが,近年,遺伝子型判定によりチンパンジーにおいても色覚異常の個体が発見された.この個体の色覚を調べることによって,色覚の進化要因の解明に必要となる基礎的なデータを提供することができると考えられるが,進化要因を考える際には,色覚異常の有用性も考慮する必要がある.そこで本研究では,カラーカモフラージュ刺激を用いた弁別実験をおこない,ヒトにおいて指摘されている2色型色覚の有利性が,チンパンジーにおいても再現されるか否かを検証した.また,2色型色覚個体が多く見られる,新世界ザルのフサオマキザルも対象に同様の実験をおこない,比較を試みた.

課題には「きめ」の違いによって描かれた図形の弁別課題を用いた.被験体ははじめ,緑または赤一色で描かれ,容易に弁別できる図形で訓練された.その後,2色型色覚のヒトの混同色によって,カラーカモフラージュした図形を用いてテストをおこなった.その結果,チンパンジーの色覚異常の個体と,フサオマキザルの2色型色覚の個体は,有意にこれらのテスト刺激を弁別することができたが,3色型色覚の個体は弁別することができなかった.このことから,この課題において2色型色覚,色覚異常の個体は,3色型色覚の個体よりも有利であった,つまり2色型色覚,色覚異常の有利性が示されたといえる.

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2-2 非侵襲的遺伝子解析による色覚型判定法の確立

平松千尋(東京大・院・新領域)

多くの新世界ザルには赤緑視物質遺伝子に対立遺伝子多型があるため個体によって色覚が異なる.個体識別された野生群において,色覚の違いとそれに関連した行動の多様性の有無を検証することは色覚進化の理解に重要な意味をもつ.そのためには野生新世界ザルの色覚型を糞等の非侵襲サンプルから確実に判定する必要がある.そこで各個体の色覚型を非侵襲的方法で判定する最も効率的かつ正確な方法を検討した.飼育リスザルの糞を様々な溶液(エタノール,グアニジン溶液,STE溶液,Urea溶液,Lysis溶液,DNA抽出キット付属の緩衝液)中で保存し,どの溶液がDNAの保存性と抽出の簡便性及び赤緑視物質遺伝子のPCR増幅効率において優れているかを検討した.その結果,グアニジン溶液と市販のDNA抽出キット付属の緩衝液が保存性・増幅効率において優れていたが,簡便性においては市販キットの溶液が勝っていた.そこで市販キットの溶液を用い,実際の中米の野生オマキザルとクモザル群を対象として糞サンプルを保存し,持ち帰ったサンプルからも色覚型判定に成功した.

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