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京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2005年度 > XI 退職にあたって

京都大学霊長類研究所 年報 

Vol.36 2005年度の活動

XI 退職にあたって

大澤秀行(社会構造分野)

私が研究所に赴任したのは1971年4月のことでした.それまで私は理学部動物学教室で動物生態の大学院に所属し,サルではなく鳥類の研究をしていましたが,霊長類の個体群動態の研究をするということで研究所に採用され,杉山先生とともに霊長類の個体群の研究を始めました.この研究が一段落すれば,当然他の研究機関に移るものとはじめは考えていましたが,河合先生にアフリカのゲラダヒヒの研究に誘われ,社会構造,社会行動の観察・研究をしているうちにそれがおもしろくなり,そのままのめり込んで35年が経ってしまいました.

その間,エチオピアのゲラダヒヒ,ケニアのシマウマ,カメルーンのパタスモンキー,ニホンザルの個体群研究などを主に長く研究を続けてきました.アフリカでの研究ではゲラダヒヒの研究を契機に単雄群社会の維持機構,進化機構を探求してきました.ゲラダヒヒの研究を始めた頃はちょうど社会生物学が勃興した時期ですが,そのころ霊長類の社会生物学はまだあまり普及しておらず私もまだよく理解していませんでした.ゲラダヒヒで考えたことは,単雄群が集まって比較的緩やかな上位構造を形成するこの特異な社会も環境適応で考えることができ,もし同じような環境で同じような生活(生態的地位)をしている他の動物がいれば,ゲラダヒヒと同じような社会構造を形成しているのではないかということでした.そこから私のその後の研究遍歴が始まったといえるでしょう.シマウマはまさしくゲラダヒヒとよく似た重層構造を持つことがわかり,パタスモンキーでは逆にそれが見いだされませんでした.パタスモンキーではその変わり,単雄群から複雄群への社会進化の糸口を見つけ,そこでやっと社会生物学の理解が役に立つことになりました.

わたくしの霊長類の社会研究はここまでですが,最近の分子遺伝学ではすでに乱婚や単婚を支配する遺伝子が発見され,やがては霊長類の社会進化研究に大きな影響を与えるようになると予想できます.しばらくはその進展を見ることを楽しみたいと思っております.

最後になりますが,研究所に在籍して多くの時間霊長類の行動を観察,研究できたことを私は大変幸せに思っており,研究所の皆様には,長い間有形無形の助力を頂き大変感謝しております.この場を借りて御礼申し上げます.

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このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 自己点検評価委員会