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京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2006年度 > X 共同利用研究・研究成果−自由研究 32〜33

京都大学霊長類研究所 年報

Vol.37 2006年度の活動

X 共同利用研究

2 研究成果 自由研究 32〜33

32 マカクザル視覚皮質Third tier visual cortexの視野再現とエリア区分

中村浩幸(岐阜大・院・医)

対応者:三上章允

Third tier visual cortexは,マカクザルで2次視覚野の前方に接して存在する背腹に細長い皮質で,V3野やV3A野をはじめいくつかの皮質から構成されている.最近,この皮質で様々な視覚情報が統合されていることが報告されているが,いくつの領野が含まれているのか,その境界線がどのようになっているのかなど理解されていない.

マカクザルの1次視覚野や2次視覚野では,水平子午線や垂直子午線の視野再現部位が,領野の境界線を決める良い指標となっている.Third tier visual cortexにおいて,同様の視野再現が存在すれば,1次視覚野と2次視覚野の水平子午線と垂直子午線再現部位との線維連絡様式をもとに,領野の境界を決定することができる.今回の研究では,2頭のニホンザルで,Third tier visual cortexの視野再現を検討した.1次視覚野と2次視覚野の水平子午線と垂直子午線再現部位に,異なる神経軸索トレーサーであるディアミディノイエローとファーストブルーをそれぞれ一列に微量注入した.同時に,1次視覚野で視野の下4分の1を再現している皮質にビオチン化デキストランアミンを微量注入した.厚さ50μの前額断連続切片を作成し,逆行性に標識された神経細胞の分布を,明視野/蛍光顕微鏡と3次元画像取り込み装置を用いて観察した.

Third tier visual cortexでは,3種類のトレーサーで標識された細胞が,モザイク状に入り組み重なって分布しており,水平子午線や垂直子午線の再現部位は,はっきりと同定できなかった.したがって,Third tier visual cortexにおける水平子午線と垂直子午線の視野再現は,1次視覚野や2次視覚野のような領野の境界線を決定する有力な指標ではないことが示された.この結果は,Third tier visual cortexは,様々な視野局在部位の情報を同時に処理し,複雑な視覚情報処理を行っていることを示唆している.

33 単独飼育マカク類を対象とした感覚運動訓練としての感覚エンリッチメントの効果(継続)

森村成樹((株)林原生物化学研究所・類人猿研究センター)

対応者:上野吉一

単独ケージ飼育されているマカクの活動性向上を目的として,人間の重度遅滞や痴呆の症状改善のために実施されている感覚運動訓練を模した環境エンリッチメントを実施し,効果を測定した.17年度におこなった触覚刺激に加え,視覚聴覚刺激として条件1)ベルの音,条件2)懐中電灯の光,条件3)操作可能なもの(水)を提示した.被験体は京都大学霊長類研究所の大型個別ケージで飼育されているニホンザル3個体とアカゲザル2個体とした.実験者を被験体に十分馴らした後,格子越しに刺激を提示した.条件ごとに15分間刺激を提示し,前後の行動を比較した.近接反応を,刺激に対して常に反応する場合から全く反応しない場合までの5段階で評価した.その結果,ベルの音,懐中電灯の光にはすぐに反応しなくなったが,水への操作として飲む,触れるなどの行動が継続的に出現した.実験前後の活動性の比較で,活動性が最も低い1個体で刺激提示直後に活動が増加した.以上から,触知性や操作可能性を促す感覚エンリッチメントは単独ケージ飼育個体の活動性向上に短期的効果があることが分かった.

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