ENGLISH トップ 所長挨拶 概要 教員一覧 研究分野・施設 共同利用・共同研究 大型プロジェクト 国際集会 教育,入試 広報,公開行事,年報 新着論文,出版 教員,職員公募 国際共同事業 霊長類研究基金 リンク アクセス HANDBOOK FOR INTERNATIONAL RESEARCHERS Map of Inuyama サイトマップ
トピックス
コラム・連載 質疑応答コーナー ボノボ チンパンジー「アイ」 頭蓋骨画像データベース 霊長類学文献データベース サル類の飼育管理及び使用に関する指針 Study material catalogue/database 野生霊長類研究ガイドライン 霊長類ゲノムデータベース 写真アーカイヴ ビデオアーカイヴ

京都大学霊長類研究所
郵便番号484-8506
愛知県犬山市官林
TEL. 0568-63-0567(大代表)
FAX. 0568-63-0085

本ホーム・ページの内容の
無断転写を禁止します。
Copyright (c)
Primate Research Institute,
Kyoto University All rights reserved.


お問い合わせ

京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2009年度 − 生態保全分野

京都大学霊長類研究所 年報

Vol.40 2009年度の活動

社会生態研究部門

生態保全分野

渡邊邦夫(教授),半谷吾郎(准教授),橋本千絵(助教),江成広斗(学振特別研究員 12月より宇都宮大・農学部),松田一希(非常勤研究員),松原幹,村井勅裕(教務補佐員),斉暁光(中国西北大学・外国人共同研究者),張鵬,RIZALDI(学振外国人特別研究者),大谷洋介,澤田晶子,松岡絵里子,山田彩(大学院生)

<研究概要>

A) ニホンザルの生態学・行動学
渡邊邦夫,半谷吾郎,松原幹, Rizaldi,張鵬,松岡絵里子,澤田晶子,大谷洋介
人為的影響の少ない環境にすむ,野生のニホンザルが,自然環境から受ける影響に着目しながら,個体群生態学,採食生態学,行動生態学などの観点から,研究を進めている.
屋久島の瀬切川上流域では,森林伐採と果実の豊凶の年変動がニホンザル個体群に与える影響を明らかにする目的で,「ヤクザル調査隊」という学生などのボランティアからなる調査グループを組織し,1998年以来調査を継続している.今年も夏季に一斉調査を行って,人口学的資料を集めた.この資料を基に、ヒトリザルの密度と、その地域変異・地理変異について分析した.
幸島では,コドモの社会関係に影響する要因について研究を行った.
霊長類研究所の放飼場のニホンザルと京都市嵐山の餌付けニホンザルを対象に,ニホンザルが社会生活を送る上で重要な攻撃行動に際しての調整や転嫁,援助を求める行動などの発達について研究を行なった.小豆島のニホンザルの社会交渉についての研究を行った.

B) ニホンザルの消化能力の研究
澤田晶子,半谷吾郎
飼育個体を対象に,消化率と食物の消化管通過時間についての実験的研究を行った.

C) ニホンザルの個体群管理
渡邊邦夫,江成広斗,山田彩
多様な観点からニホンザルによる農作物被害の問題解決を図るため,農作物被害を起こしているニホンザルの食性や土地利用に影響を与える要因の分析,有効な被害管理手法の開発,猿害についての社会学的研究などを,奈良県・三重県と,青森県白神山地で行った.

D) 野生チンパンジーとボノボの研究
橋本千絵
ウガンダ共和国カリンズ森林,コンゴ民主共和国ワンバ地区で,それぞれチンパンジーとボノボの社会学的・生態学的研究を行った.チンパンジーの遊動や行動のデータをとるとともに,定量的な植生調査や果実量調査を平行して行い,チンパンジーの行動や社会関係が環境からどのような影響を受けているかという点に注目して,研究を行っている.

E) 東南アジア熱帯林の霊長類の社会生態学的研究
渡邊邦夫,半谷吾郎,松田一希,村井勅裕,Rizaldi
インドネシア・中部スラウェシにおいて,トンケアンマカクとヘックモンキー間の種間雑種の繁殖についての継続観察をおこなっている.インドネシア西スマトラ州およびベンクル州において, 各種霊長類や大中型ほ乳類の分布変遷の様子を明らかにすることを目的として,現地住民への聞き取り調査をおこなった.マレーシア領ボルネオ島・サバ州のダナムバレー森林保護区では,昼行性霊長類5種の共存の生態学的メカニズムを明らかにするため,密度センサス,行動観察による食性や遊動の調査を行った.マレーシアサバ州のスカウで,行動観察とセンサスをもとに,テングザルの生態や社会構造についての研究を行った.

F) キンシコウの研究
渡邊邦夫,張鵬,斉暁光,村井勅裕
中国陜西省秦嶺山脈のキンシコウを対象に,社会の重層構造に着目して,研究を進めた.

<研究業績>

原著論文

1) Hanya G (2009) Effects of food type and number of feeding sites in a tree on aggression during feeding in wild Macaca fuscata. International Journal of Primatology 30:569-581.

2) Matsuda I, Tuuga A, Higashi S (2009) Ranging Behaviour of Proboscis Monkeys in a Riverine Forest with Special Reference to Ranging in Inland Forest. International Journal of Primatology 30:313-325.

3) Matsuda I, Tuuga A, Higashi S (2009) The Feeding Ecology and Activity Budget of Proboscis Monkeys. American Journal of Primatology 71:478-492.

4) Mitani M, Watanabe K, Gurmaya JK, Megantara NE, Purnama RA, Syarief SY (2009) Plant species list from the Pananjung Pangandaran Nature Reserve, west Java, Indonesia, sampled in the El Nino Southern Oscillation year of 1997. Human and Nature 20:113-120.

5) Xiao-Guang Qi, Bao-Guo Li, Paul Garber, Wei-Hong Ji, Kunio watanabe (2009) Social dynamics of the golden snub-nosed monkey (Rhinopithecus roxellana): female transfer and one-male unit sucession. American J. Primatology 71:670-679.

6) Matsuda I (2009) Bearded pig (Sus barbatus) predation on Borneo Blood Python (Python curtus) in the lower Kinabatangan, Northern, Borneo. Suiform Soundings 9:15-17.

7) 三谷雅純, 渡邊邦夫 (2009) 植生と霊長類個体数の変動を中心にしたパンガンダラン自然保護区の2008年の現状. 霊長類研究 25:5-13.

8) Matsuda I, Kubo T, Tuuga A, Higashi S (2010) A Bayesian analysis of the temporal change of local density of proboscis monkeys: implications for environmental effects on a multilevel society. American Journal of Physical Anthropology -:in press.

9) Matsuda I, Tuuga A, Bernard H (2010) Riverine refuging by proboscis monkeys (Nasalis larvatus) and sympatric primates: implications for adaptive benefits of the riverine habitat. Mammalian Biology -:in press.

10) Matsuda I, Tuuga A, Higashi S (2010) Effects of water level on sleeping-site selection and inter-group association in proboscis monkeys: why do they sleep alone inland on flooded days? Ecological Research 25:475-482.

11) Rizaldi, Watanabe K (2010) Early development of peer dominance relationships in a captive group of Japanese macaques. Current Zoology 56(2):113-120.

12) Watanabe K (2010) Handedness in wild moor macaques in the Karaenta Nautre Reserve, South Sulawesi, Indonesia. Current Zoology 56(2):209-212.

13) Yamada A, Muroyama Y (2010) Effects of vegetation type on habitat use by crop-raiding Japanese macaques during a food-scarce season Primates 51(2):159-166.

総説

1) Zhang P, Watanabe K (2009) The enlightenment to China:the current situation of macaque crop damage in Japan and research progresses in macaque management. Acta Theriologica Sinica 29(1):86-95 (in Chinese).

2) 半谷吾郎 (2009) 霊長類と森林の関係: サルが絶滅すると森林も崩壊する? 環動昆 20:75-78.

3) 半谷吾郎 (2009) 霊長類の個体群動態: 長期調査に基づく個体数変動. 霊長類研究 24:221-228.

4) 江成広斗 (2010) 人口減少時代における野生生物保全を考える. Wildlife Forum 14:5-8.

5) 桜井良, 江成広斗 (2010) ヒューマン・ディメンジョンとは何か―野生動物管理における社会科学的アプローチの芽生えとその発展について. Wildlife Forum 14:16-21.

6) Zhang P, Watanabe K (2010) Nutritional requirement of captive non-human primates. Acta Theriol Sinica 30:87-98 (in Chinese).

著書(分担執筆)

1) 渡邊邦夫 (2009) ペットとしてサルを輸入できますか? 霊長類にまつわる100のナゾ p.136-139.

2) 渡邊邦夫 (2009) ボスザルはどうやって決まるのでしょうか? 霊長類にまつわる100のナゾ p.96-99.

3) 渡邊邦夫 (2009) 現在ニホンザルは何頭いる? 霊長類にまつわる100のナゾ p.61-63.

4) 渡邊邦夫 (2009) 畑を荒らすサルにはどう対応すればよいか? 霊長類にまつわる100のナゾ p.125-128.

5) 渡邊邦夫 (2010) ニホンザルの保護「 野生動物保護の事典」(野生動物保護学会編) p.344-346 朝倉書店.

6) 江成広斗 (2010) エコロジカルフットプリントと野生生物保護. 「野生動物保護の事典」 (野生生物保護学会編) p.6-9 朝倉書店.

7) 江成広斗 (2010) 絶滅種の再導入 「野生動物保護の事典」 (野生生物保護学会編) p.71-76 朝倉書店.

8) 半谷吾郎 (2009) サルは一日に何回食事をしますか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.82-84 講談社.

9) 半谷吾郎 (2009) サルは森の中で迷いませんか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.104-106 講談社.

10) 半谷吾郎 (2009) ヒト以外の霊長類が絶滅すると、人間にとって困ることはあるでしょうか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.132-135 講談社.

11) 半谷吾郎 (2009) 食べられるものと毒のあるものを、どうやって見分けるのでしょうか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.85-88 講談社.

12) 半谷吾郎 (2009) 霊長類は熱帯に多い動物なのに、雪が降る寒い地方でどうして冬を越せるの? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.66-68 講談社.

13) 半谷吾郎 (2009) 霊長類を守るために、一般の人に何ができるでしょう? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.135-138 講談社.

14) 橋本千絵 (2009) 家族で生活する?群れでいると何がいい? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.95-98 講談社.

15) 橋本千絵 (2009) 子殺しをするって本当ですか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.101-103 講談社.

16) 橋本千絵 (2009) サルは,母親が子育てするって決まっているのですか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.90-92 講談社.

17) 橋本千絵 (2009) どうやって寝ますか?巣を作るのですか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.93-95 講談社.

18) 橋本千絵 (2009) サルにも,美女,美男がいるのですか? 「新しい霊長類学 人を深く知るための100問100答」 (京都大学霊長類研究所編) p.113-115 講談社.

19) 張鵬, 渡邊邦夫 (2009) - 「霊長類的社会進化」 pp.300 中山大学出版社.

20) 渡邊邦夫 (2009) アジアに棲むリーフモンキー. 生き物たちのつづれ織り 2:74-80.

学会発表

1) Matsuda I, Tuuga A (2009) Riverine refuging by proboscis monkeys (Nasalis larvatus) and other sympatric primates. The 3rd International Congress on the Future of Animal Research (2009/11/19-22, タイ王国).

2) Rizaldi, Santi KN, Bakar A, Mitani M, Watanabe K (2009) Historical distribution changes of the 26 mammalian species in Sumatra and its implication for conservation. 日本哺乳類学会2009年度大会 (2009/11/21-24, 台北, 台湾).

3) Watanabe K, Mitani M, Suryobroto B, Hadi I, Widayati KA, Megantara EN, Gurmaya KJ, Wedana M, Dirgayusa IW, Pernama AR,Brotoisworo E (2009) Population trends of Trachipithecus auratus and Macaca fascicularis in the Pangandaran Nature Reserve, Indonesia. The Asssociation of Tropical Biology and Conservation Asia Pasific Chapter 2009 (2009/02, Chiang Mai).

4) 江成広斗 (2009) 人口減少社会における野生動物問題〜白神山地におけるニホンザル問題を事例に〜. 農業農村工学会 (2009/08/05, 筑波大学).

5) 江成広斗, 坂牧はるか (2009) ニホンザルがヤマグワの生育密度・樹形に及ぼす影響.. 日本哺乳類学会 (2009/11/21-24, 台湾大学).

6) 古市剛史, 橋本千絵 (2009) カリンズ森林のチンパンジーの食物パッチ利用:パッチ内での採食速度の経時変化について. 日本霊長類学会第25回学術大会 (2009/07, 各務原).

7) 半谷吾郎, 相場慎一郎 (2009) 森林の果実生産量と結実フェノロジーの緯度による変異. 第56回日本生態学会大会 (2009/03, 岩手).

8) 大谷洋介 (2009) ニホンザル雄個体の生活史:屋久島におけるヒトリザル密度の推定. 日本霊長類学会大会第25回学術大会 (2009/07, 各務原).

9) 坂牧はるか, 江成広斗 (2009) 林齢の異なるスギ人工林におけるニホンザルの冬期餌資源の定量評価. 日本哺乳類学会 (2009/11/21-24, 台湾大学).

10) 澤田晶子, 坂口英, 半谷吾郎 (2009) ニホンザル(Macaca fuscata)の消化率と消化管通過時間:食物の質・量および体重の影響. 日本霊長類学会大会第25回学術大会 (2009/07, 各務原).

11) 鈴村崇文, 冠地富士男, 山口直嗣, 森明雄, 渡邊邦夫, 杉浦秀樹, 松沢哲郎, 伊谷原一 (2009) 幸島における餌付けニホンザルの体重変異.. 第25回日本霊長類学会大会 (2009/07/19/-20, 各務原).

12) 角田裕志, 満尾世志人, 江成広斗 (2009) 人口減少社会における野生生物保全1,魚類の保全を目的とした「ため池」の維持管理(自由集会). 野生生物保護学会 (2009/11/08, 日本獣医生命科学大学).

13) 渡邊邦夫, 江成広斗, 常田邦彦 (2009) ニホンザルの個体群管理−何から始めるべきか. 日本哺乳類学会大会 (2009/11, 台北).

14) 渡邊邦夫, 三谷雅純, 田中俊明, スリョブロト バンバン, イスラムル ハディ, グルマヤ J クンクン, メガンタラ N エリィ, ディルガユサ I ワヤン, ウェダナ マデ, ブロトイスウォロ エディ (2009) インドネシア,パンガンダラン自然保護区におけるシルバールトン(Trachipithecus auratus)の個体群動態. 第15回野生生物保護学会 (2009/11/06-08, 東京).

15) 江成広斗, 坂牧はるか (2008) 積雪期の足跡カウントによる中・大型哺乳類の生息分布構造の推定. 野生生物保護学会 (2008/11, 長崎国際大学).

16) 半谷吾郎 (2010) Primate responses to mast fruiting in Danum Valley, Borneo. 第57回日本生態学会大会 (2010//03, 東京).

17) 松田一希 (2010) テングザルってどんなサル?:生態から社会まで. 第198回中部人類学談話会 (2010/03, 名古屋).

18) 松田一希, Tuuga A (2010) 泊まり場を変え単独で眠るテングザル:洪水期になにが?. 日本生態学会第57回全国大会 (2010/03, 東京).

講演

1) 半谷吾郎 (2009/12/12) マレーシア・サバ州,クリアス半島のテングザルの保全. 第15回P.N.ファンド助成成果発表会 Henry Bernard(マレーシアサバ大学)に対する研究助成についての成果報告 東京.

2) 半谷吾郎 (2009/12/17) 動物は垂直分布をどう利用しているか. 九州地方環境事務所 鹿児島県 屋久島の世界遺産地域での研究成果の活動報告会 屋久島.

3) 渡邊邦夫 (2009) ニホンザルの保護管理について:特に,下北半島のサルの地域個体群としての永続的維持について. 人と天然記念物北限のサルとの共生シンポジウム2009in下北半島 青森県むつ市.

4) 渡邊邦夫 (2009/07/30) ニホンザルの個体群管理の考え方. 有害鳥獣(サル)対策に関する研修会 和歌山.

5) 渡邊邦夫 (2009/09/13) 2009.変貌する東南アジアの熱帯地域. モンキーカレッジ 日本モンキーセンター.

6) 山田彩 (2009/08/06) サルの生態と対策について. 平成21年度農作物鳥獣害防止指導者育成研修 埼玉.

7) 山田彩 (2009/10/30) サルの生態と被害管理について. 平成21年度津地域獣害防止対策研修会 三重.

8) 山田彩 (2009/11/26) ニホンザルによる集落環境利用実態. 平成21年度農研機構シンポジウム 岡山.

9) 渡邊邦夫 (2010/03/05) ニホンザルの被害をどう防ぐか 岡崎市.

10) 山田彩 (2010/01/08) サルの生態と被害対策. 平成21年度 岐阜県農作物鳥獣害対策相談員養成講座 岐阜.

11) 山田彩 (2010/03/07) 頭数カウント調査 途中報告とニホンザルの保護管理について. 平成21年度獣害対策研修会 三重.

12) 山田彩 (2010/03/07) 頭数カウント調査 途中報告とニホンザルの保護管理について. 平成21年度獣害対策研修会 奈良.

13) 山田彩 (2010/03/24) ニホンザルの生態と被害対策 獣害対策講演会 三重.

 

↑このページの先頭に戻る

このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 自己点検評価委員会