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京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > Vol.46  > . 研究教育活動


. 研究教育活動

1. 研究部門及び附属施設

ワイルドライフサイエンス(名古屋鉄道)寄附研究部門

<研究概要>

A) 非侵襲収集試料を用いた野生霊長類のゲノム多様性解析
早川卓志, 松沢哲郎; 今井啓雄, 橋戸南美 (ゲノム進化分野), 古市剛史, 辻大和, 竹元博幸 (社会進化分野), 岸田拓士 (野生動物研究センター), 阿形清和 (理学研究科生物科学専攻)
国内外に生息する野生の霊長類において、排泄物や食べかすなどの非侵襲的に収集した試料から効率よくゲノムを解析する手法を検討した。特に屋久島のニホンザル、ギニア共和国・ボッソウのチンパンジー、コンゴ民主共和国・ワンバのボノボ、ウガンダ共和国・カリンズ森林のチンパンジーおよびグエノン類、インドネシア共和国のジャワルトンについて、糞から次世代シークエンサーを用いて広範囲のゲノム領域の塩基配列を決定し、対象集団のゲノム多様性を評価・比較することを実施した。また、味覚受容体遺伝子などの個別の遺伝子についての地域適応についても調査した。

B) 次世代シークエンサーを用いた霊長類における腸内細菌叢の比較解析
早川卓志; 平田聡 (野生動物研究センター), 半谷吾郎, 澤田晶子, 栗原洋介 (生態保全分野), 松田一希 (野外長期継続研究プロジェクト), 川口芳矢 (横浜市立よこはま動物園)
飼育下や野生の霊長類から収集した糞から、細菌由来のDNAを精製・増幅し、次世代シークエンサーを用いてそれぞれの霊長類種に共生している腸内細菌叢のレパートリーを明らかにした。飼育霊長類としては、野生動物研究センター熊本サンクチュアリのチンパンジー、横浜市立よこはま動物園のドゥクラングールを、野生霊長類としては屋久島のニホンザルを対象とし、個体、食性、季節、発達などの差異と腸内細菌叢との相関を明らかにした。

C) 霊長類ゲノムDNAライブラリの構築と系統解析
早川卓志; 新宅勇太, 綿貫宏史朗, 木村直人, 岡部直樹 (公益財団法人日本モンキーセンター)
霊長類の多くが絶滅危惧種とされる中、それぞれの霊長類種の遺伝的多様性を理解し、ゲノムDNAをできる限り保存していくことは、野生霊長類の保全を考えていく上で重要である。公益財団法人日本モンキーセンターでは、2015年度現在、約60種1000個体の霊長類を飼育すると同時に、これまでに100種を超える霊長類を飼育し、死亡後も博物館標本として保存・管理している。生きた個体からは非侵襲試料または検診・治療等で副次的に得られる試料から、また死亡個体からは標本試料から、ゲノムDNAを採取し、様々な系統分類群における霊長類ゲノムDNAライブラリを構築した。また、同種複数個体からDNAを分析・系統解析をすることで、種内多様性について評価することも試みた。

D) 霊長類やその他の哺乳類における味覚受容体の進化研究
早川卓志; 今井啓雄, 橋戸南美 (ゲノム進化分野), 三坂巧, 戸田安香 (東京大学)
口腔中の味蕾に発現している味覚受容体の感受性には、遺伝的な個体差・地域差・種差があり、それぞれの食性の変化に応じて適応進化・退化してきたと考えられている。さまざまな食性に適応放散している哺乳類も例外ではなく、昆虫食、葉食、果実食など食性の違う種間で、旨味や苦味受容体をコードする遺伝子に機能的多型が存在することを確認した。こうした遺伝子の機能差が、実際の行動にも影響しているかどうかについて、公益財団法人日本モンキーセンターで飼育されているボリビアリスザルを対象に、旨味溶液を用いて二瓶法テストを行い、行動レベルでの旨味受容体の機能について調べた。

<研究業績>

原著論文

1) Toju H, Yamamoto S, Akifumi S. Tanabe AS, Hayakawa T, Ishii HS. (2016) Network modules and hubs in plant-root fungal biomes. Journal of the Royal Society Interface 13: 20151097.

2) Carelli FN, Hayakawa T, Go Y, Imai H, Warnefors M, Kaessmann H. (2016) The life history of retrocopies illuminates the evolution of new mammalian genes. Genome Research 26, 301-314.

3) Hayakawa T. (2015) Taste of chimpanzee foods. Mahale Chimpanzees: 50 Years of Research. (Michio Nakamura, Kazuhiko Hosaka, Noriko Itoh, Koichiro Zamma. eds.). pp 246-258. Cambridge University Press.

4) Suzuki-Hashido N, Hayakawa T, Matsui A, Go Y, Ishimaru Y, Misaka T, Abe K, Hirai H, Satta Y, Imai H. (2015) Rapid expansion of phenylthiocarbamide non-tasters among Japanese macaques. PLOS ONE 10: e0132016.

その他の執筆

1) 早川卓志. (2015) 次世代シークエンシングが切り拓く野生動物ゲノム・メタゲノム研究. Labcab 11: 6-8.

学会発表

1) 早川卓志, 澤田晶子, 川口芳矢, 松田一希. (2016) アカアシドゥクラングール乳児の発達に伴う腸内細菌の変化. 動物園大学6「ず〜だなも。」. 愛知, 犬山, 3月20日.

2) 岡本宗裕, 木村直人, 岡部直樹, 廣川類, 根本慧, 新美幸, 新宅勇太, 早川卓志, 伊谷原一. (2016) 飼育下のケナガクモザルで長期間維持されていたと考えられる蟯虫感染について. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

3) 仲澤伸子, 新宅勇太, 早川卓志. (2016) 毛小皮紋理の形態を用いた野生ヒョウに捕食される霊長類の比較解析. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

4) 鈴木-橋戸南美, 早川卓志, Permita LH, Nila S, Widayati KA, Suryobroto B, 今井啓雄. (2016) 野生ジャワルトンの苦味受容体遺伝子の多様性解析. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

5) Permita LH, Widayati KA, Nila S, Tsutsui K, Suzuki-Hashido N, Hayakawa T, Suryobroto B, Imai H. (2016) Functional characterization of bitter taste perception in leaf-eating monkeys. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

6) 澤田晶子, 栗原洋介, 早川卓志. (2016) 屋久島のニホンザルにおける腸内細菌叢の季節変動. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

7) 糸井川壮大, 早川卓志, 今井啓雄. (2016) 繁殖期のワオキツネザルのオスは臭腺分泌物質をどのような目的で利用しているのか. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

8) 印藤頼子, 奥村文彦, 早川卓志, 伊谷原一, 岡本宗裕, 木下こづえ. (2016) チンパンジー(Pan troglodytes)における精子運動率の時間変化に関する基礎的研究. 第60回プリマーテス研究会. 愛知, 犬山, 1月30-31日.

9) 早川卓志. (2015) 比較ゲノム解析が明らかにする海棲哺乳類の味覚の進化. 2015年度勇魚会シンポジウム, 神奈川, 藤沢, 11月28-29日.

10) 早川卓志, 戸田安香, 今井啓雄. (2015) 群れ飼育の霊長類における味覚感受性テスト. 第18回SAGAシンポジウム, 京都, 11月14-15日.

11) 早川卓志. (2015) ワイルドライフゲノミクス 〜環境DNA を用いた野生動物研究〜. 屋久島学ソサエティ第3回大会, 屋久島, 11月5-9日.

12) 荒木謙太, 中尾汐莉, 早川卓志, 新宅勇太. (2015) ヤクニホンザルの飼育施設モンキーバレイの歴史. 屋久島学ソサエティ第3回大会, 屋久島, 11月5-9日.

13) 鈴木-橋戸南美, 早川卓志, 松井淳, 郷康広, 平井啓久, 颯田葉子, 今井啓雄. (2015) ニホンザルにおけるPTC味盲の急速なひろがり. 日本味と匂学会第49回
大会, 岐阜, 9月24-26日.

14) 植村佳奈, 榊原朱乃, 早川卓志, 松村秀一. (2015) メジロとヒヨドリにおける「うま味」受容体遺伝子Tas1r1およびTas1r3の塩基配列決定. 日本味と匂学会第49回大会, 岐阜, 9月24-26日.

15) 早川卓志. (2015) チンパンジーの味覚の進化論. マハレ50周年記念展・公開シンポジウム「野生チンパンジー学の50年」, 東京, 9月19日.

16) 早川卓志. (2015) 霊長類における味覚受容体のゲノム進化と生態適応. 平成27年度育志賞研究発表会, 京都, 8月31日.

17) Hayakawa T. (2015) Dietary adaptation and bitter taste receptor gene evolution in primates. 17th Annual Meeting of Society of Evolutionary Studies (Symposium: Sensory genetics, ecology and evolution of primates), Tokyo, Japan, August 20th-23th.

18) 早川卓志. (2015) 霊長類における苦味受容体遺伝子の比較集団遺伝解析. 第31回日本霊長類学会大会, 京都, 7月18-20日.

19) 鈴木-橋戸南美, 早川卓志, 松井淳, 郷康広, 平井啓久, 颯田葉子, 今井啓雄. (2015) ニホンザルにおける PTC 味盲多型の急速な拡がり. 第31回日本霊長類学会大会, 京都, 7月18-20日.

20) Permita LH, Widayati KA, Nila S, Tsutsui K, Suzuki-Hashido N, Hayakawa T, Suryobroto B, Imai H. (2015) Functional identification of gene encoding receptor of PTC bitter taste compound in leaf-eating monkeys. 第31回日本霊長類学会大会, 京都, 7月18-20日.

21) 早川卓志. (2015) 野生霊長類におけるNGSを用いた行動・生態・進化の研究. NGS現場の会 第四回研究会, 筑波, 7月1-3日.

22) 早川卓志. (2015) 霊長類の味覚受容体遺伝子のゲノム進化と生態適応. 日本生理人類学会 第25回若手研究者講演会, 札幌, 北海道, 5月29日.

23) Hayakawa T, Inoue E, Matsuo H, Koops K, Inoue-Murayama M, Hashimoto C, Matsuzawa T, Imai H. (2015) Genetic diversity and evolution of bitter taste receptor genes (TAS2Rs) in wild chimpanzees. Association for Chemoreception Sciences 37th Annual Meeting, Florida, USA, April 22nd-25th.

アウトリーチ

1) 早川卓志. (2015) 好き嫌いの起源!?サルの味覚の進化と遺伝子の関係. 公益財団法人日本モンキーセンター「キュレーターズトーク」, 9月21, 22日, 12月6, 20日.

2) 早川卓志. (2015) 野生のサルが暮らす森で暮らす ―フィールド研究の魅力を紹介します! 公益財団法人日本モンキーセンター「キュレーターズトーク」, 8月2, 29日.

3) 早川卓志. (2015) 見に行こう、サルたちの食卓. 公益財団法人日本モンキーセンター「キュレーターズガイド」, 5月16日, 6月13日.