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Evolutionary origin of OwlRep, a megasatellite DNA associated with adaptation of owl monkeys to nocturnal lifestyle
(夜行性への適応をもたらした反復DNAの進化的起源)
Nishihara A, Stanyon R, Kusumi J, Hirai H, and *Koga A
概要

目の網膜には、視細胞がびっしりあって、光を感じ取っています。視細胞にはいくつか種類があって、微弱な光を専門に検出する(そのかわり色は識別できない)ものがあります。

この視細胞は、夜行性の哺乳類の多く(ネズミ、ネコ、イタチなど)で、特別な仕組みを備えています。その特別な仕組みとは、視細胞の核の中にある微小なレンズです。DNA(およびタンパク質)が集まって、球に近い形になり、これがレンズとしてはたらいて光を集め、夜間視力の増強をもたらします。

ヒト、ゴリラ、ニホンザル、リスザルなど、真猿類とよばれる範囲の霊長類は、例外が1つあるだけで、みんな昼行性。昼行性なので、この仕組みは持ち合わせていません。たった1つの例外が、中南米の森に棲むヨザル(漢字では夜猿)です。夜行性です。

ヨザルではこの夜間視力増強の仕組みが、完全とはいえないのですが、できています。そのDNAを特定した論文を、私たちは2017年に出しました。このDNAは、ヨザルだけにあります。ヨザルで大量に増えたものです。ただ、それがそれがどこから来たかという問題が、解決できず残っていました。

今回、その謎を解き明かすことに挑戦し、結果が出ました。ゲノムには、何をしているのかわからない部分がたくさんあります。その1つで、とりあえず HSAT6 と名前だけはつけてもらっている部分があります。この HSAT6 がレンズの DNA の基になっているというのが、今回の結果です。

霊長類全体の共通の祖先では、HSAT6 は1つだけ存在した。それが、ヨザルの祖先が現れた頃には、偶然にまかせてある程度の数に増えていた。その頃に、レンズの形成の機能をもつようになり、莫大な数にふえた。このような推測が、成り立ちます。
2018/01/04 Primate Research Institute