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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-22-022

野生チンパンジーの離合集散性と遊びに関する行動調査

報告者:森村 成樹

期間:2010/06/14 - 2010/08/24

遊びは様々なほ乳類で見られ、一般には大人になるにつれて減少する。そこで行動の発達と関係する訓練としての機能が指摘されてきた。しかし、チンパンジーなど一部のほ乳類では大人になってもしばしば社会的遊びが観察される。最近の飼育チンパンジーの研究から、チンパンジーのある飼育集団では社会交渉の技術として遊びが機能していることが分かってきた。特定の行動が特定の文脈で出現するのではなく、同じ行動が多義的な機能を持つということは、個々の行動レパートリーがより表象化されていると考えられる。離合集散する飼育チンパンジー集団は極めて少ない。そこで、離合集散する野生チンパンジーを直接観察し、特に社会交渉に焦点を当てて調査した。

野生チンパンジーの離合集散を定量化するために、チンパンジーを追跡してその軌跡をGPSで記録した。チンパンジーの遊動域について、チンパンジーが頻繁に使用する地域と、まれにしか利用しない地域とに分類した。集団から離れたチンパンジーが他の個体と合流するのは、頻繁に使用する地域で多かった。逆に、希にしか利用しない地域では集団構成が変化することは少なかった。また遊び行動自体は、集団の離合集散という社会的文脈よりも年齢の効果が強く現れた。大人よりも子供で多く観察され、特に大人の雄ではほとんと遊びが出現しなかった。この結果は、飼育下で集団合流時に遊び行動が顕著に出現するという行動傾向と異なっていた。集団合流時の主要な社会交渉は音声による社会交渉だった。集団合流時、どのように群れに加わるか、その際の緊張緩和や問題解決の方法が生態的要因、あるいは集団の特性による影響を受けることを示唆している。


雄だけの小さい集団


ナッツ割り行動が頻繁に観察された

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