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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-23-021

カリンズ森林保護区に棲息する霊長類種の寄生虫調査

報告者:江島 俊

期間:2011/7/1 - 2011/7/21

 人獣共通感染症を考える上で、系統的にヒトに近い霊長類の体内寄生虫を知ることの役割は大きい。特に類人猿ではヒトと共通の寄生虫を多く宿していることが分かっている。申請者は、霊長類種間の体内寄生虫相を比較することで、種の壁を越えた病原性微生物の伝播様式を捉え、ヒトを含めた人獣共通感染症の理解の一端となると考えている。そこで今回は、ウガンダ共和国カリンズ森林に棲息する霊長類種の糞サンプル収集や分析、行動観察を行い、その経験をもとに具体的な研究計画を立て、次回以降の修士研究の本調査に結びつけることを目的として2週間余りの予備調査を行った。

 2011年7月4日から7月19日の間カリンズ森林保護区に滞在し、霊長類種の観察と糞採集を行った。観察対象はグエノン3種(アカオザル、ブルーモンキー、ロエストモンキー)、及びチンパンジーの霊長類4種とした。チンパンジーに関しては個体追跡法を利用して各個体の行動、採食品目を記録した。また排便が見られた時は追跡個体に限らずそれを採集し、期間中になるべく多くの糞サンプルを採集するよう試みた。グエノン3種に関しては、個体追跡法とスキャンサンプリングを併用して各個体の行動、採食品目を記録した。中でもロエストモンキーは現地スタッフの継続的な追跡によって人慣れしており、地上利用性も強いため、かなり間近での観察が可能であった。また今回追跡は行わなかったが、シロクロコロブスの群れにも遭遇したため、グエノン3種と併せて糞を採集した。採集した糞は70%エタノールと供に50mlポリスチレンチューブに入れ、合計54本を日本に持ち帰った。チンパンジーの糞16本に関しては、環境省の環境研究総合推進費で行われている「高人口密度地域における孤立した霊長類個体群の持続的保護管理」事業への協力のため、シリカゲル入りのチューブにエタノールサンプルと番号を対応させて別途に保存した。これらのサンプルを用いて実体顕微鏡下で寄生虫の種同定、更にPCR法を用いて寄生虫のDNAの検出等、詳細な分析を今後行う予定である。加えて教育活動の一環として、カリンズ環境教育センターにおいて現地の子どもたちを対象とした講演を行った。


Blue monkey


Lecture scenery


L'hoest's monkey

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