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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-23-038

ブータンにおける自然観・環境教育の調査ならびに研究打合せ

報告者:田和 優子

期間:2011/11/22 - 2011/12/9

世界全体で環境保全に取り組まなければならない今、一部の専門家の間で議論されるのみならず、すべての人が環境保全の必要性を認識すべきである。経済開発を急いできた国々とは異なり、ブータンでは自然環境保護が優先されてきた。憲法にも、自然保護、持続可能な社会経済開発が明記されている。環境保全を唱えるも政策実行は難航している国の人々の自然に対する意識と、ブータンの人々が持つ意識には異なる所がある。ブータンの人々は、どのように自然と向き合っているのか。ブータンは、現在もその国土に豊かな自然を残している。南北に約250kmの小国であるにもかかわらず、標高100mの平原から7500mにもなる未踏峰まで7000m超の高低差があり、興味深いことに、日本の九州と同程度の国土の中に多様な生物の垂直分布を見ることができる。このような自然環境と当たり前に共存してきたブータンにおける自然観について調査するため、現地への渡航を必要とした。

ブータン王国において、9泊10日のトレッキング、役所・研究所等訪問により、自然観、環境教育に関する調査を行った。トレッキングではマサガンベースキャンプを訪れた。道中、手つかずの自然と、標高の差が生む多様な植生を見ることができた。また、ブータン北部のラヤを訪れ、車道がない僻地での人々の生活について見分を広めた。ラヤにある森林局では、自然環境、野生動植物の保全の取り組み等についてお話を伺った。ポプジカでは、越冬のため飛来しているオグロヅルを観察することができた。農耕に適した平らな土地があるにもかかわらず、そこを農地として利用せずにオグロヅルのために開放していた。ティンプーでは、RSTA (道路交通安全整備局)・CBS (ブータン研究所)・RSPN (王立自然保護協会)・JICAを訪問し、お話を伺った。 チベット仏教では、命の循環、輪廻転生が信じられる。逆に無駄な殺生は禁じられる。仏教的価値観から、自然環境と人間の関係が考えられている。この思想は学校での環境教育にも織り込まれ、自然環境と人間含むあらゆる生命が繋がっていることを、科学的観点のみならず仏教的観点からも学ぶ。環境保全に行き詰っている国とブータンの違いは、「自然を守るために人間が何かしら我慢しなければならない」と考えるか、環境保全の自分にとっての価値を考えることができるかにあると思われた。


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