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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-23-MA06

マレーシア・サバ州の自然保護区における野生動物研究研修

報告者:植田 彩容子

期間:2011/6/20 - 2011/7/1

ボルネオ島の北東部に位置するマレーシア・サバ州には、低地の泥炭湿地林から山地林に至る非常に多様な自然環境が存在し、様々な野生動物が生息している。特にサバ州法によって設立されたサバ財団が管理運営する、ダナムバレー、マリアウベイスン、インバックキャニオンの3つの自然保護区には、ボルネオでも数少ない貴重な自然環境と野生動物が残されており、保全のための研究が求められていた。この渡航では、サバ財団の要請を受けて、特に研究が遅れているマリアウベイスン自然保護区とインバックキャニオン自然保護区での野生動物研究を推進するために、両保護区で野生動物研究に関するフィールド研修を受けるとともに、京都大学霊長類研究所とサバ財団およびサバ州野生生物局との研究協力協定締結式、およびその記念ワークショップに参加した。

  インバックキャニオン自然保護区では、熱帯雨林の複層構造がみられ、鉄木ブリアンのような高木、絞め殺しイチジク、様々な戦略を持つつる植物、着生植物など豊富な植物相を観察した。しかしながら林内の動物の気配は少なく、生息密度が低い亜寒帯林のような印象だった。同地の保護活動は主旨がまだ不明確なため、研究者がもっと動植物に関する情報を提供すべきだろうと思われる。しかしそれにはまず今回視察した伐採用の林道ではなく、研究やエコツーリズムを活発化するための、より魅力的な見どころをそなえた道が必要だろう。 次に視察したマリアウ・ベイスン自然保護区では、標高1000mにまで達する台地の垂直方向にフタバガキ混交林からブナ林、ケランガス林へ植生が変化する様子が非常に興味深かった。特にケランガス林には乾燥に強いパンダン(ヤシの仲間)や針葉樹のようなロー(モクマオウ)も見られた他、ランやウツボカズラも観察できた。コケ類が繁茂した貧弱な立木のケランガス林は、水環境の条件が異なるが、亜寒帯林の森林限界に似ていたことも興味深かった。インバックよりも動物相が豊かに感じる同地の、森林環境と生息動物の関係が理解できれば面白い。

AS-HOPE Project<>