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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:24-027

ドール(Cuon alpinus)の行動、特に音声行動の研究

報告者:澤栗 秀太

期間:2012/12/5 - 2013/2/28

ドール(Cuon alpinus)は、共同で育児や狩りを行うパックと呼ばれる群れを形成するイヌ科の1種で、インド、東南アジア一帯、ロシア、中国に棲息する。彼らの主な棲息環境は視界の悪い森林であるため、音声やにおいを利用したコミュニケーションを行っていると考えられているが、その実体はまだ明らかでない。派遣研究者は、彼らの音声コミュニケーションを明らかにする事を目的に、修士課程の研究として国内外の動物園4園とインドの野外調査地で調査を行い、ドールの行動目録(134種)と音声レパートリー(13種)を明らかにし、ホイッスル音など、一部の音声については、音声と発声個体の行動、聴取個体の行動、発せられた状況との関係から、その機能に関する仮説を提示した。本研究からは、更に調査と分析を進め、他の音声に関しても有望な仮説を構築するとともに、プレイバック実験などによる仮説検証を行なって各行動や音声がどのような機能を持つのかを明らかにする。また、これまでの調査では飼育下でも野生でも十分な記録ができなかった繁殖期や採食時の音声と行動の調査と分析を集中的に行う。野外調査では、対象個体の人付けとムービートラップ設置により、観察頻度・時間の向上を図りつつ、彼らの行動と音声、さらにその関係を詳細に観察する。それらを飼育下での行動・音声と比較することによって、その機能について考察する。以上の研究の為、派遣先への渡航が必要であった。

調査許可を所管する現地官庁側の事情により、以下の調査許可が下りるまでに約2ヶ月を要した。また、動物園と保護区内での写真と動画の撮影、プレイバック実験及びカメラトラップの設置の許可が下りなかった為、ドールの探索、直接観察及び鳴き声の録音を行うとともに、探索時に、ドールが利用していたと考えられる巣を同定し、また同所的に棲息する中大型食肉目トラ、ヒョウ、ドール3種の生態学的情報(糞の位置、個数、色や古さといった状態)を記録することを目的として、2月7日から同月26日まで、ムドゥマライ国立公園でフィールドワークを行った。保護区内をジープと徒歩により探索し、2月14日の朝に1回、アクシスジカの成獣雄を採食する4頭のドールを15分間直接観察することが出来た。なお、この観察では音声は全く確認されなかった。また保護区内において、ドールが利用していたと巣を複数確認し、その位置や形状を記録した。この情報は、基礎的な生態情報であるだけでなく、繁殖期のドールを発見する上でも有用な情報である。また、保護区内のマシナグディ、テッパカドゥ、カルグディ、ムドゥマライの4地区のドール探索経路上にて、上記3種の糞の情報が多数得られた。これにより、中・大型食肉目3種がどのような場所にどのように糞をするのかを把握することが出来た。今後、得られたデータを整理、分析する。


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