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霊長類における自己治療行動のCHIMPP論文集
(1989年から2004年分まで)

表紙デザインは、野外研究と実験研究が融合した本研究の学際性を表しています。この冊子に掲載された多くの研究の舞台となったタンザニア、マハレ山塊の写真を背景に、マハレに生息するチンパンジーの自己治療行動の代表写真を掲載しました。写真左上から
左下に向かって、苦い髄部吸い込み行動、葉の呑み込み行動、土食い行動。写真右上から右下に向かって、苦い髄部吸い込み行動がなされる植物Vernonia amygdalina[キク科]から抽出された代表的な生理活性化合物、苦い髄部吸い込み行動と葉の呑み込み行動により排出された腸結節虫Oesophagostomum stephanostomum、葉の呑み込み行動による線虫駆除効果のある植物の一種Lippia plicata[クマツヅラ科]の粗い剛毛のある葉表面の電子顕微鏡写真です。

     

Papers by Index number (see below)

C.H.I.M.P.Pは「Chemo-ethology of Hominoid Interactions with Medicinal Plants and Parasite」(『人類と薬用植物、寄生虫の相互関係をあつかう化学行動学』)を表しています。1991年冬に芽生えた私たちの研究グループに、頭文字語で(C.H.I.M.P.P.グループ)と名づけました。
大東肇先生と小清水弘一先生、そして私は分析用に京都に持ち帰るVernonia amygdalinaなどの薬用植物を集め、モハメディと共にした実りある一日に、夕暮れのタンガニーカ湖の砂浜に座って、湖対岸のコンゴ民主共和国に沈む夕日を見ながら祝杯をあげたことがあります。当時のマハレ野生生物研究センター長エドュス・マッサウェ氏から頂いた素晴らしい自家製パイナップル発泡ワインが私たちのスピリットを鼓舞し、元気づけてくれました。エディに感謝!

Magazine, Newspaper Articles on Animal Self-medication

 


本書をチャウシク(1958年〜1990年)の思い出に捧げます。チンパンジーの自己治療行動を私に最初に助言し、私たちにマハレのチンパンジーと時間を共有する恵みをくれた恩師でもありました。(1987年11月、M・A・ハフマン撮影)


前書きにかえて

以下の科学論文と記事は、多様なイデオロギーや文化をもつ様々な国の人々との実りある共同研究18年分の成果です。これらの共同研究は、自然の複雑さの驚異に新しい知見をもたらしただけでなく、私にとっては科学分野における様々な学問的アプローチや文化的多様性がはらむ意味の必要性と重要性の理解に向かう、やりがいある道程でした。実際には、科学が私たちの国際的な協力関係を取り持ってくれたわけですが、ある特定の国や研究分野がほかより大事などということはありませんでした。

不朽の友情と親切心から研究に参加して下さったみなさまに、何よりも感謝しています。ここでまとめられた成果は、貴重な専門技術や時間、研究設備を分担して下さったみなさまの深い寛容さなしにはありえませんでした。研究協力者の名前は挙げきれないほど多いのですが、大部分はこの文書をつくるもとになった文末の論文リストに掲載されています。

本研究に学際性を与えて下さったのは、研究初期からの大切な共同研究者で友人の大東肇先生と小清水弘一先生で、お二人と私はこの研究のほぼ完全な記録を作るためだけでなく、お二人の専門分野の読者が、普通は目をとおさない馴染みの薄い専門誌で公表した論文にも触れられるように、増え続ける論文をいつか一冊の本にまとめる必要があると考えていました。

総論には明らかに重複するのもありますが、リクエストされて書いたものや、私たちの研究を発表する場を招聘で与えて下さった様々な学会と学術大会の成果出版として印刷済みのものです。重複と重さの負担はありましたが、できるだけ私たちの研究活動のほぼ完全な記録を作るために本冊子に大部分を入れました。

まだ、この研究は表面をなでた程度ですので、やることはまだ山ほどあります。世界中の学生や研究者と協力して、マダガスカルの原猿、南米やアジアのサルからアフリカと東南アジアの大型類人猿におよぶ代表的な霊長類の食物リストについてのデータベースを構築しはじめました。この仕事では文献調査を、そして私たち自身の研究では、人間の自己治癒行動と健康維持行動の範囲や深みについて理解を広げ、新しい動植物の研究対象を特定しようという試みで、『食物』の栄養源や薬としての価値と霊長類におけるその重要性を研究しています。本文章が、読者の方々がこういった一連の研究に携わり、発展させ、私たちの研究を超える励みになることを強く願っています。

各論文の最初のページには、本研究の学術的発展や生活支援のために設備や教育面で提携し、個々の研究者を寛大に支援してくださった、数多くの研究機関名が掲載されています。謝辞には、研究助成やこの期間に野外研究を行った国々の機関を掲載しました。このリストは膨大すぎるため、全てを掲載できませんでした。すべての読者のみなさまに心からの深い感謝を。

この文書の印刷はマイケル・A.ハフマンへの文部科学省研究助成(基盤C16570193)によります。PDF化のために山のような書類のスキャンを親切に手伝って下さった内藤文枝さんと永田礼子さんに感謝の気持ちをおくります。おかげで最終的な印刷が容易になりました。誤記や省略は全て私個人の責任です。(和訳担当:松原 幹)

2005年1月2日 日本、犬山にて マイケル・A・ハフマン

 






タンザニア、ダルエスサラーム大学化学部の会議にて、共同研究者たちと。
小清水幸一、コサム・ジョセフ、ハフマン、マユンガ・H・H・ンクンヤ、大東肇、林秀夫(1999年10月)

どの研究にも始まりがあります。これが私たちの研究の始まりでした。(他の言語版はこちら

 

 

1987年11月21日、午前4時50分、チンパンジーのパントフートがとどろき、夜明け前の静寂を破って、私を心地よい眠りから起こした。マハレの夜はまだ明けていないが、ここから1000km東にあるタンザニアの海岸を洗うインド洋から、太陽はすでに昇り、内陸の壮大なサバンナ森林を渡りはじめている。カンシャナ・キャンプに早朝の光が届くまで、まだ1時間半はある。暖かな陽射しの恵みをタンザニア全土にふりそそぐ前に、太陽には最後のハードルが残っている。それがマハレ山塊だ。

そのオスは散り散りになった仲間から返事をもらおうと、2時間以上も大きな声で一生懸命、叫び続けた。雨期のマハレのチンパンジーにはよくあることで、限られた食物を探して、通常より小さなグループに分かれ始めたのだ。雨期の始まった今、マハレMグループのメンバーはいつも見つけやすいとは限らない。
6時50分頃、オスが北に向かって静かにキャンプを通り抜ける。この時間になれば充分明るいので、そのオスがントロギというMグループの1979年以来の1位オスだと分かった。

7時50分頃、友人であり調査助手のモハメディ・セイフ・カルンデがカシハ村からキャンプに到着。 私たちはすぐさま、ントロギと同じく北に向かう。最初の1時間は北に移動し、チンパンジーの音声が聞こえそうな、ムピラ川流域の谷を見おろす尾根の高みを目指して、山の急斜面をただひたすらに登る。

9時36分、樹木に覆われたG尾根を横断していると、耳に慣れたオスのパントフートがまた聞こえてきた。ほぼ間髪をおかずに、このパントフートに川の上流から小グループが返事をかえし、さらに山奥から別の小グループがこれに続く。チンパンジーたちの声から、おそらくフルーツを求めて、森中に小さなグループで分散しているのが分かる。

チンパンジーは居場所を知らせるのと同じく瞬く間に、深い暗緑色の森の静けさに飲みこまれていった。

9時50分から12時41分まで、チンパンジー数頭を見つけて、行動や出席簿、食べている物、どのメスが発情しているかなどを記録した。

こうした基礎データは研究が始まった1965年以来、毎日集められている。

調査助手の一人であるモシ・ブネングァが、ントロギが2頭の若オス、ンサバとヒトと一緒に移動しているのを見たという知らせを携えてやってきた。 私たちみたいに、ントロギも首尾よくグループのメンバーと出会ったわけだ。

チンパンジーたちはひとり離れてか、少し固まって、樹冠に静かに座ったり、枝に片手でぶらさがって、ブドウの房のようなナツメグの仲間、ルルマシアの黄色く厚い殻から樹脂に包まれた種子をつまんでいた。地面に捨てられた殻の軽い落下音で、この小グループをまず初めに見つける。地上にいるチンパンジーはもっと見つけにくいが、イトゥングル(アフリカ・ショウガ)やイスウェ(エレファント・グラス)の茎を引き抜く音が聞こえてくる。時折、茎の根もとの地面から顔を出す赤い横長の果実、イトゥングルはチンパンジーも人間も大好きな御馳走だ。午前中、私たちが観察するグループのチンパンジーたちは出会っては別れていった。

12時41分、モハメディと私はパントグラントと悲鳴が遠くで響き渡るのを聞いた。ムピラ川沿いにくだるチンパンジーの一行を見かける。11頭のグループで、2頭のオトナオス、ルカジャとカサンガジ、思春期の若オスのジルバ、3頭のオトナメス、チャウシクとワンテンデレ、ワキルフャと4頭の子供たち、ショパンとマスディ、マッギィと、アシュラだ。


Mグループのメスと子供たち(アンジェリカ・フォファー撮影) 

3頭のオトナメスはみな、現在消滅したカジャバラ群から移籍してきたチンパンジーで、発情していない時はよく一緒に移動する。ミミキレ群でも彼女たちの友情は続き、互いの子供の面倒をみて助け合っている。貴重な食物資源やおそらく交尾相手をめぐる競争で、新参者のメスは優位メスに嫌がらせをされる。そんな社会で彼女たちは女同士の連帯感を作り出したのだ。

ワンテンデレとワキルフャ、オトナオスのルカジャの3頭が、今回の私の観察対象だ。モハメディと私の本来の仕事がこの日ようやく始まった。ルカジャの追跡を開始する。ルカジャはグループの先頭を切って、ムピラ川のなめらかで大きな玉石でできた障害物だらけの川床をすばやく降りてゆく。残りのチンパンジーはすぐ後ろをついていく。ルカジャと仲間オス2頭は16分だけ接触した後、いなくなる。私たちが今朝最初にチンパンジーの声を聞いた尾根と同地点から、もっと大きなグループのパントフート音があがり、その方角にオスたちが引き返す。メスのもとから立ち去ったオスたちは、絡まりあったトゲだらけのブッシュに入って見えなくなった。

メスの追跡を続けていると、メスたちはすばやく森の奥に入り、そこで尾根上の大グループに耳をそばだてた。メスたちはオスについていくのをやめ、食物を探して涼しい木蔭をのんびりと歩き始めた。

とても鋭敏な視力で、ワンテンデレが黄色の果物、イロンボの房が高い樹冠で熟しているのを見つけた。マッギィを背中に背負ったままで、すばやく登る。息子のマスディは、地上でアシュラとショパンと取っ組み合いを続けている。チャウシクは少し登って、休んでいる。チャウシクは元気がないようだ。

チャウシクは大きな枝のまたに小枝でしっかりした土台を作って、丈夫な昼寝用ベッドをこしらえた。2歳半の息子のショパンが片手で危なっかしく枝先からぶらさがる樹冠を、しんどそうに見あげる。マスディとマッギィがショパンを遊びに誘おうと足をぐいぐいと引っぱる。小さな子供がこんな高さから落ちたら、きっと怪我してしまうのに。母親はいつもなら子供を救け、年長の遊び相手をしかるために近くにいるものだが、今日のチャウシクはまるで注意を払わない。弱って力不足に見える。

13時20分、最初いた11頭はしだいに減って、オトナメス2頭、ワンテンデレ、チャウシク、その子供たち3頭のみになった。

13時22分、ワンテンデレがイチジクとイロンボをもっとたくさん食べるるため、マッギィとマスディと一緒に南へ移動する。モハメディと私は彼女らを追跡することにした。ワンテンデレは30分前にチャウシクを残していった同じ木の根元に戻る。まるでチャウシクがまだそこにいると分かっているみたいだ。チャウシクはそこにいて、ベッドから動いていない。ショパンは独りでもっと高い枝で遊び続けている。

14時2分、チャウシクが地面に降り、彼女を根気よく待つワンテンデレに会う。みなで南へ移動を開始。チャウシクは頻繁に足をとめて休む。その歩みは痛々しいほど遅い。ほかのチンパンジーたちは進み続け、時折とまってはイスウェとイトゥングルの髄を食べ、チャウシクが見える場所にいつも留まった。

14時13分、チャウシクはまっすぐに低木に向かって歩き、その正面に座り、小指ぐらいの太さの新しく伸びた枝を数本、引っ張り倒した。全部の枝を膝に置いて、1本目の枝から樹皮と葉を取り除いて、水分の多い内側の髄を出す。次に、少し食いちぎっては、数秒間ずつ、よく噛んだ。樹液をしがんで飲み込むときにはっきりと吸う音が出る。残った繊維の大部分は吐き出す。他の枝の髄を同じ方法で処理する短い時間も入れると、17分間続いた。

この植物をよく知らないので、チャウシクの観察を続ける間、モハメディに地元のトングェ語で何というか聞いてみた。"ムジョンソ"とのこと。モハメディは1960年代前半に始まった京都大学チンパンジー調査隊と働き、この地域の動植物に関する彼の広範な知識は、研究者とトングェ族の仲間によって認められている。

 

     
腸結節虫oesophogostomum stephanostomumに
寄生され、"ムジョンソ"Vernonia amygdalinaの
髄をしがむオトナオスのジルバ
(M.A.ハフマン撮影)
  Vernonia amygdalinaの花
(M.A.ハフマン撮影)

 

チャウシクが食べ続ける間、ワンテンデレは近くに座ってイスウェを食べていたが、ムジョンソにはまるで関心がなかった。だが、ショパンは興味があるらしく、母の口からはみ出た髄を少しねだった。母親の口元から落ちたり、地面に吐き捨てた葉や樹皮のかけらを拾う。ショパンは数秒間口に入れた後、すぐに口から出して、イスウェを噛み続ける。

以前にチンパンジーがこの植物を食べるのを見たことがなかったので、チンパンジーがこれをよく食べるのか、モハメディに聞く。また、私の10カ月間の観察期間中、今日までチンパンジーがこの植物に関心を示したのを見たことがないと話してみた。モハメディはうなずいて、確かにこの植物は頻繁に食べないと答えた。また、Kグループのチンパンジーも髄を食べたが、非常に苦いので、チンパンジーはたくさんは食べらないのだろうと言った。モハメディの部族の習慣や物質文化にも興味があるので、トングェがこの植物を何かに使うか聞いてみた。彼はにっこり笑って、当たり前のように「ああ、とても強いダワ(薬)だよ。」と言った。私は驚いて「何のダワかい?」と尋ねた。この植物は一般的にマラリアや胃痛、腸内寄生虫に使うと彼は答えた。

チャウシクを観察したここ1時間半以上の一部始終が私の心をよぎり、思わず口がぱかっと開いた。チャウシクの行動の成果を確信した緊張感に駆られて、大量のアドレナリンが私の体を駆けめぐる。言わずもがな、チャウシクを追跡観察することに決める。時間が経つにつれてチャウシクの病状の重さが、ますますはっきりしてきた。慎重にゆっくりと歩き、座り、木を登る。腰が痛いようだ。弱りきって、ほとんど食欲がない。チャウシクが昼寝用ベッドで足した尿の異常な暗色に私たちは気がついた。

ワンテンデレはこの日、チャウシクを置き去りにせず、G-尾根の南から北のふもとへゆっくり歩いていった。

15時01分、ワンテンデレがルワゴの木に登って果実を食べる。チャウシクはゆっくりと一生懸命に登って、ワンテンデレの下に新しいベッドを作った。30分後、ワンテンデレが降りてきて、地面に座る。チャウシクはベッドから顔を上げ、ゆっくりとベッドから抜け出し、木の途中まで降りるが、途中で別のベッドを作る。数分間ためらった後、ワンテンデレが引き返して木に登り、15時33分、ベッドを作る。チャウシクが長い休息をとった後、16時49分にやっと木から降りるまで、ワンテンデレはそこに留まった。

ふたたび、一行は南から出立した。チャウシクは後に続くが、見る間に他から遅れだす。数回立ち止まり、水を飲み、ショウガの髄を少しかじった後、チャウシクは17時29分に他のチンパンジーに追いついた。ワンテンデレとマッギィ、マスディは今夜の泊まり木に既に登っている。ショパンは地面に座って、母親が到着するのを待つ。17時44分、チャウシクは残った力を振り絞ってゆっくり木に登り、この日最後のベッドを作った。ショパンは木に高く登り、一人で探検している。18時00分まで私たちはそこに留まり、暗くなり過ぎる前にキャンプに戻った。

今日あった出来事には、ワンテンデレがチャウシクを見守るために自分の動きを合わせたという印象があった。午後の間ずっと、グループ本体は声が聞こえる範囲、たぶん私たちから1600m以内にいた。だが、ワンテンデレは友人を置き去りにして、そちらに加わろうとはまるでしなかった。

キャンプに戻ると、調査チームの先輩たちは私たちの話に興奮と疑いを抱いた。もちろん、先輩もラテン名をVernonia amygdalinaというこの植物をチンパンジーが使うのをみた事はあったが、疾病感染と関連づけたことはなく、トングェにとって薬として価値があることにも気がついていなかった。先輩たちが納得するまで、ちゃんと最後までやりとげようと思った。

翌朝7時00分から8時00分、チンパンジー3、4頭の小グループが、この日初めての食事を見つけて、キャンプ南東の山側でパントフートをあげる。モハメディと私は北へ向かった。

9時00分までに、まず11頭のチンパンジーのグループと出会う。嬉しいことにチャウシクとワンテンデレも一緒で、昨夜の泊まり場からわずか60mだ。チャウシクとワンテンデレ、その子供たち以外にグループにいるのは、優位なオトナオスのカルンデと、思春期オスのジルバ、最近移籍してきたばかりの発情した若メスのパティ、オトナメス(1962年Kグループ生まれ).のグエクロだ。

今日のグエクロは、ショパンの世話を引き受けているらしい。チャウシクが病気のときにグエクロが赤ん坊に気を配るのは、これが初めてではない。こうした関係は"ベビー・シッター関係"として知られ、若メスが母子と一緒に移動し、赤ん坊の遊び相手として、母の同行者としてふるまう。だが、発情した若メスは普通、オスもいるグループに入って移動する。グエクロには子供を授かる運がなかった。そこで、このところのグエクロは他のメスと子供とよく一緒に移動している。

チャウシクがグループの側で横たわる間、グエクロはショパンの近くに座って、アシュラやマスディと取っ組み合いをするショパンを見張る。時折、パティはショパンに交尾を誘いかける。9時59分、グループが南へ移動する。ショパンはパティの後について行く。チャウシクはショパンから離れる前にグループの後を1分弱ほどゆっくりと追うが、その後、38分間休息。頻繁に立ち止まって休むので、まだかなり弱っているようだ。

10時42分、チャウシクが今日初めての食事をとる。ショパンがふたたび母親と一緒に移動する。11時03分から11時31分、カソリョとイチジク、ルルマシアを少し食べながら、グループの後をゆっくりと追う。

チャウシクがグループのメンバーに追いつき、みなで日課の昼寝をする。

12時49分、72分間の長い眠りの後、まるで火災警報が真夜中に鳴ったかのように、パントフートと悲鳴の騒ぎでみなが目覚め、起きて移動する。モハメディと私は隙を突かれた。チンパンジーたちがトゲだらけのツル植物のしげみに入って姿を消したので、私たちは追跡しようと四つんばいで、時折もがきつつ、這い進んだ。

13時06分、最悪の状況を抜けて、ふたたび平然と休息を取るグループの発見に成功。だが、チャウシクとショパン、グエクロはすぐに起きて、グループから離れて南西に向かう。

なかば走る速さでチャウシクを追跡する。体調が良くなったのは明らかだ。時折、他のメンバーがついてきているかを振り返って見るために立ち止まる。チャウシクはイライラし、取り乱しているようだ。ショパンがすぐ後についていくのを嫌がると、地面を叩いて、唸り声を出す。グエクロは、チャウシクが先を行く間、後ろにいてショパンが追いつくのを待っている。

13時51分、ようやく一行は3、4mのエレファント・グラスのはえる、開けたニ次性湿草原に到着。チャウシクは着々と食べ続け、エレファント・グラスとショウガの水分の多い髄や小さくてちょっと甘い赤いイチジクのカンコロンコムベ、野球ボールサイズの黄色のぴりっとしたイロンボの果実を平らげる。16時05分、追跡不可能のため、観察終了。

 


 

この数日、モハメディと私が目撃したことが、その後10年間にわたる研究の始まりでした。この時、病気にかかった別のチンパンジーがムジョンソの苦い髄を口にするのを観察し、さらにチンパンジーが薬として別の方法で使う(噛まずに飲み込む駆虫薬)アスピリア似の植物を発見しました。

化学者が二次代謝物と呼ぶ毒素や薬、他の化学物質が生じたのは、植物が昆虫と草食動物による捕食に対抗するのに役立つ進化的適応だと考えられます。したがって、このような化学物質は動物の植物性食物の選択に大きく影響するので、動物生態学者は動物の化学物質の対処方法を理解する研究にとても注目しています。

マハレでの数年にわたる私の現地調査において、モハメディはとても貴重な友人であり、協力者です。この地域社会の伝統医師だった彼の母と祖父のバブ・カルンデが彼に生薬を教えてくれました。彼の中にあるモハメディ一家が培った知識と知見がなければ、ここにあげた出来事も起こらなかったのは確実です。



モハメディ、ハフマン、ルヘムベ・イシャミィ。カンシャナ・キャンプにて。(1995年12月)

 

モハメディは少年の頃に祖父バブ・カルンデから、人間にとって重要な新薬を病気にかかった動物の行動を見て手に入れた話を聞いたと私に語ったことがあります。

その話とは、母ヤマアラシが罠に捕まって死んだ後に、バブ・カルンデが世話をしたヤマアラシの子の話でした。その後すぐ、ヤマアラシの子は病気になり、下痢と倦怠感に苦しみました。村からさまよい出たヤマアラシにバブ・カルンデがついていくと、ヤマアラシはトングェ族がムレンゲレレと呼ぶ植物の根を掘り返しました。ヤマアラシの子の病気が治ったのに気がついたので、バブ・カルンデはこの根を集めて、村の病人に試しに飲んでもらいました。この試行後、ムレンゲレレはトングェの人々にとって寄生虫治療の貴重な植物になったそうです。


ムレンゲレレの根を持つモハメディ



"ムレンゲレレ"のメタノール抽出物

 

人類はその歴史の中で、実験と自然の観察にもとづいて精巧な医療システムを開発してきました。"先進国"の私たちには、伝統文化と暮らす人々から、自然と共に生き続ける霊長類から、学ぶべき事が数多くあります。

1987年の2日間、モハメディと私が目撃した出来事は、現在まで続く非常に生産的な研究の始まりで、長い時間をかけた行末に期待できるものです。私はこの研究領域を拡張し続けてきました。そして現在、アフリカやアジアの多様な分野の研究者と協力して調査を進めています。この研究における実験領域では現在、日本やタンザニア、ウガンダ、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、フランス、オランダ、デンマーク、ドイツ、サウジアラビア、チェコ共和国などの国にいる薬学者、寄生虫学者、獣医、生理学者、植物学者などと共同研究を行っています。 私たちの目標は動物がどのように病気に対処するかについて理解を深めるのみでなく、マラリアや住血吸虫病、リューシュマニア原虫などといった主な寄生虫疾患の治療のための新薬と生態学的に信頼のおける戦略を探すことにもあります。

こうした努力によって、ベルノニア・アミグダリナ[Vernonia amygdalina: キク科の一種]はとても重要な植物であることが判明しました。時の試練で証明された、宿主と寄生虫の間の生存競争における適応行動にもとづいて、人間や家畜の寄生虫疾患を治療する新戦略を発展させることが、私たちの研究の目ざすところです。

以上の文章の一部は『MAHALE- A photographic encounter with chimpanzees』(Hofer, Huffman & Ziesler著Jane Goodall前書き、Sterling Press、NY, pp.110-1172000年)からの抜粋です。

 


Contents

1. Huffman, M. A. & Seifu, M. (1989). Observations on the illness and consumption of a possibly medicinal plant Vernonia amygdalina by a wild chimpanzee in the Mahale Mountains, Tanzania. Primates 30(1): 51-63.
….…..1

2. Ohigashi, H., Takagaki, T., Koshimizu, K. Nishida, T., Huffman, M. A., Takasaki, H., Jato, J. & Muanza, D.N. (1991). Biological activities of plant extracts from tropical Africa. African Study Monographs 12(4): 201-210.
….......14

3. Ohigashi, H., Jisaka, M., Takagaki, T., Nozaki, H., Tada, T., Huffman, M. A., Nishida, T., Kaji, M. & Koshimizu. K. (1991). Bitter principle and a related steroid glucoside of Vernonia amygdalina, a possible medicinal plant for wild chimpanzees. Agricultural and Biological Chemistry. 55(4): 1201-1203.
.......... 24

4. Ohigashi, H., Jisaka, M., Takagaki, T., Koshimizu, K., Huffman, M. A., Nishida, T., Takasaki, H. & Kaji, M. (1991). Possible medicinal plants used by wild chimpanzees, and their physiologically active compounds. Journal of African Studies 39: 15-27. (In Japanese) 野生チンパンジーの薬用植物と生理活性成分, 「アフリカ研究」 39: 15-27.
...........27

5. Jisaka, M., Kawanaka, M., Sugiyama, H., Takegawa, K., Huffman, M. A., Ohigashi, H. & Koshimizu, K. (1992). Antischistosomal activities of sesquiterpene lactones and steroid glucosides from V. amygdalina, possibly used by wild chimpanzees against parasite-related disease. Bioscience, Biotechnology and Biochemistry 56(5): 845-846.
..........40

6. Jisaka, M., Ohigashi, H., Takagaki, T., Nozaki, H., Tada, T., Hirota, M., Irie, R., Huffman, M.A., Nishida, T., Kaji, M. & Koshimizu, K. (1992). Bitter steroid glucosides, Vernoniosides A1, A2 and A3 and related B1 from a possible medicinal plant Vernonia amygdalina, used by wild chimpanzees. Tetrahedron 48: 625-632.
.........42

7. Huffman, M. A., Gotoh, S., Izutsu, D., Koshimizu, K. & Kalunde, M. S. (1993). Further observations on the use of the medicinal plant, Vernonia amygdalina (Del) by a wild chimpanzee, its possible effect on parasite load, and its phytochemistry. African Study Monographs 14(4): 227-240.
.........50

8. Koshimizu, K., Ohigashi, H., Huffman, M. A., Nishida, T. & Takasaki, H. (1993). Physiological activities and the active constituents of potentially medicinal plants used by wild chimpanzees of the Mahale Mountains, Tanzania. International Journal of Primatology 14(2): 345-356.
........64

9. Jisaka, M., Ohigashi, H., Takegawa, K., Huffman, M. A. & Koshimizu, K. (1993). Antitumoral and antimicrobial activities of bitter sesquiterpene lactones of Vernonia amygdalina, a possible medicinal plant used by wild chimpanzee. Bioscience, Biotechnology, Biochemistry 57(5): 833-834.
........76

10. Jisaka, M., Ohigashi, H., Takegawa, H., Hirota, M., Irie, R., Huffman, M. A. & Koshimizu. K (1993). Steroid glucosides from Vernonia amygdalina, a possible chimpanzee medicinal plant. Phytochemistry 34(2): 409-413.
……….78

11. Huffman, M. A. (1993). An investigation of the use of medicinal plants by wild chimpanzees. Current status and future prospects. Primate Research 9:179-187. (in Japanese with English Abstract) 野生チンパンジーの薬草利用研究:成果と展望、「霊長類研究」9:179-187
......... .83

12. Gasquet, M., Huffman, M. A., & Wrangham, R. W. (1994). Les plantes medicinales utilises par les chimpanzes sauvages. Metissages en Sante Animale (Eds.) K. Kasonia & M. Ansay, Namur: Presses Universitaires de Namur (Belgium), pp. 289-297. (in French)
…….. 92

13. Ohigashi, H., Huffman, M. A., Izutsu, D., Koshimizu, K., Kawanaka, M., Sugiyama, H., Kirby, G. C., Warhurst, D. C., Allen, D., Wright, C. W., Phillipson, J. D., Timmon-David, P., Delmas, F., Elias, R., Balansard, G. (1994). Toward the chemical ecology of medicinal plant use in chimpanzees: The case of Vernonia amygdalina, a plant used by wild chimpanzees possibly for parasite-related diseases. Journal of Chemical Ecology 20(3): 541-553.
............ 102

14. Koshimizu, K., Ohigashi, H. & Huffman, M. A. (1994). Use of Vernonia amygdalina by wild chimpanzees; Possible roles of its bitter and related constituents. Physiology and Behavior 5(6): 1209-1216.
........... 115

15. Huffman, M. A. & Wrangham, R. W. (1994). Diversity of medicinal plant use by chimpanzees in the wild. In Chimpanzee Cultures. (Eds.) R.W. Wrangham, W.C. McGrew, F.B. de Waal & P.G. Heltne, Harvard Univ. Press, Mass. pp. 129-148.
...........123

16. Huffman, M. A. (1994). The C.H.I.M.P.P. Group: A multi-disciplinary investigation into the use of medicinal plants by chimpanzees. Pan Africa News 1(1): 3-5.
...........143

17. Huffman, M. A. (1995). La pharmacope des chimpanzes. La Recherche October Issue, pp. 66-71. (in French)
..........147

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42. Huffman, M. A., Ohigashi, H. & Koshimizu, K. (2002). Multidisciplinary research on chimpanzees self-medication. In The Mahale Chimpanzees- Thirty seven years of Panthropology (Eds.) T. Nishida & K. Kawanaka, S. Uehara, Kyoto: Kyoto University Press, pp. 261 -287. 自己治療行動の学際的研究,「マハレのチンパンジー パンスロポロシーの三七年」、西田利貞、上原重男、川中健二編著、京都大学学術出版会, 京都, pp. 261-287.
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43. Huffman, M.A. (2002) Animal origins of herbal medicine. (Origines animales de la medicine par les plantes) In. Des sources du savoir aux medicaments du futur- From the sources of knowledge to the medicines of the future. (Eds.) J. Fleurentin, J-M. Pelt, G. Mazars, Paris: IRD Editions, (English) pp. 31-42, (French) pp. 43-54.
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48. Kaur, T., Huffman, M.A. (2004). Descriptive urological record of chimpanzees (Pan troglodytes schweinfurthii) in the wild and limitations associated with using multi-reagent dipstick test strips. Journal of Medical Primatology 33(4): 187-196.
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Additional publications and manuscripts in press / under review not printed in full in this document

Hofer, A., Huffman, M. A, & Ziesler, G. (1998). Mahale - Begegnung mit Schimpansen. PAN Edition im Verlag Navalon, Fussen

Hofer, A., Huffman, M. A, & Ziesler, G. (2000) Mahale; a photographic encounter with chimpanzees. Sterling Publishing, New York.

Huffman, M.A. (2005 in press) Animal self-medicative behavior. In. The Encyclopedia of Animal Behavior. Greenwood Publishers, Westport CT

Huffman, M.A., Cousins, D. (2005 in press). Potential medicative value in the diet of gorillas. In GRASP World Great Ape Atlas.

Huffman, M.A., and Vitazkova, S.. (2005 in press). Primates, plants, and parasites: the evolution of animal self-medication and ethnomedicine. In Encyclopedia of Life Support Systems. (eds.) N. Etkin & E. Elisabetsky UNESCO-Eolss Publishers Co. Ltd., Paris.

Krief, S., M. A. Huffman, T. Sevenet, J. Guillot, C. Bories, C. M. Hladik and R. W. Wrangham (2005 in press) Non-invasive monitoring of the health condition of wild chimpanzees (Pan troglodytes schweinfurthii) in the Kibale National Park, Uganda. International Journal of Primatology 26:

Krief, S., Huffman, M.A., Sevenet, T., Hladik, C-M, Grellier, P., Philippe Loiseau, M., Wrangham, R.W. (2005 in press) Bioactive Properties of Plants ingested by Chimpanzees (Pan troglodytes schweinfurthii) in the Kibale National Park, Uganda. American Journal of Primatology

Petrezelkova, K. J., Hasegawa, H., Moscovice L, R., Kaur , T., Issa M., and Huffman, M. A. (2005 in press). New records of parasitic nematodes for chimpanzees found from the introduced population on Rubondo Island, Tanzania. International Journal of Primatology

Huffman, M. A., (2005 in press) Primate Self-Medication. In: Primates in Perspective, Christina Campbell, Agustin Fuentes, Katherine MacKinnon, Melissa Panger, Simon Bearder (eds.), Press

Mnason, T., Reynold, V., Huffman, M.A., Pebsworth, P., Mahaney, W.C., Milner, M., Waddell, A., Dirszowsky, R., Hancock, G.V. (accepted). Geophagy in chimpanzees (Pan troglodytes schweinfurthii) of the Budongo forest reserve, Uganda. In: Primate of Western Uganda, J. Paterson, V. Reynolds, H. Grant, N., Newton-Fisher, N. E. (eds.), pp. X - X.

Pebsworth, P., Krief, S., Huffman, M.A. (accepted) The Role of Diet in Self-Medication Among Chimpanzees in the Sonso and Kanyawara Communitites, Uganda. in chimpanzees (Pan troglodytes schweinfurthii) of the Budongo forest reserve, Uganda. In: Primate of Western Uganda, J. Paterson, V. Reynolds, H. Grant, N., Newton-Fisher, N. E. (eds.), pp. X - X.


Public Education

Examples of the research introduced in academic textbooks, technical literature and popular scientific literature:
The Plant-Book. A portable dictionary of the vascular plants. 2nd Edition. (1997). D. J. Mabberley, Cambridge University Press, Cambridge. Vernonia amygdalina description includes use of chimpanzees when sick and bioactivities properties of pith. (p. 744).

Parasitology & Vector Biology 2nd Edition (2000). William C. Marquardt, Richard S. Demaree, Robert B. Grieve, Harcourt Academic Press, San Diego. "Self-treatment for parasites" (text box p. 390).

The Natural History of Medicinal Plants (2000). Judith Sumner, Timber Press, Portland. "Chimpanzees and self-medication" (pp. 149-150).

Natures Medicine Plants that Heal (2000) Joel L. Sherdlow, National Geographic Society, Washington, D.C. "Vernonia amygdalina, includes description of medicinal uses for humans and chimpanzees. (p. 388). On animal self-medication (pp. 176-177, 180).

Parasite Rex. Inside the world of nature's most dangerous creatures (2000). Carl Zimmer, The Free Press, New York (pp. 201-202).

Medicine Quest. In search of Nature's Healing Secrets (2000). Mark J. Plotkin, Viking Penguin Press, New York, "Plants of the Apes" (pp. 163-165, 167-169).

Wild Health. How animals keep themselves well and what we can learn from them (2002) Cindy Engel, Houghton Mifflin Company, Boston, "chimpanzees" (pp. 46, 200), parasites (pp. 139, 140, 142-143, 146), "self-medication, determination of" (p. 37). 「動物たちの自然健康法- 野生の知恵に学ぶ」 (2003) シンディ エンジェル(羽田節子訳)紀伊國屋書店

Primate Behavioral Ecology 1st & 2nd Editions (2000, 2003). Karen Strier, Allyn and Bacon, Boston. ""Box 6.1 Forest Pharmacy" (pp. 180-181).

Parasites and the Behavior of Animals (2002). Janice Moore, Oxford Series in Ecology and Evolution, Oxford University Press, Oxford. "Self-medication" (pp. 135-137).

Modern Biology (2005 Edition) Holt, Rinehart and Winston, Austin. Science in Action Feature "Do animals self-medicate? (p. 598).

Representative account of research featured in international film & radio documentaries
"Wisdom of the Wild"(2000), Argo Productions Washington D.C. for Public Broadcasting System (USA). An national and later internationally televised documentary with special feature of chimpanzee self-medication research project at Mahale.

"Nature's Secrets" (2002), Discovery Channel, Toronto. An internationally televised documentary with special feature of chimpanzee self-medication research at Mahale .

"Dr. Animal" (2003), Tele Image Paris for Discovery Channel, Tonronto. An internationally televised documentary, with special feature of chimpanzee self-medication research at Mahale.

"Animal Medicine" St. Thomas, Prod., Aix en Provence, France for National Geographic Television (2004) Documentary on self-medicative behavior in the animal kingdom.

"Magic, murder, and medicine", BBC Radio 4 (2001), Interview for 2 part series on medicinal plants.

"Animal self-medication", BBC Radio 4 (2003), A special program on animal self-medication.


Keywords

Les plantes medicinales utilises par les chimpanzes sauvages.
La pharmacope des chimpanzes.
サルの薬膳料理
霊長類の自己治療行動の学際的研究
野生チンパンジーの薬用植物利用に関する化学生態学的研究
Die Huasapotheke der Affen
Schimpansen als Krägutersammler
Cimpanzé, erborisit sopraffini
Per lo scimpanzé la foresta é una farmacia